研修担当者にとって、ロジカルシンキング研修の実施を検討する際には、実際に受講した人の感想が貴重な判断材料になります。実際にロジカルシンキング研修を受講した社員から寄せられたアンケートをもとに、良かったという感想と気になる感想の両方を紹介します。
研修の実施の有無やプログラム選択の際の参考として、ご活用ください。
目次
ロジカルシンキング研修の感想では、研修内容の満足度、実務への活用可能性のどちらについても高い評価のコメントが目立ちます。特に実務への活用可能性への評価が高いのは、ロジックツリーやピラミッドストラクチャーといった手法が、報連相や資料作成など日々の業務にそのまま結びつきやすいためだと考えられます。
一方で、気になる点を挙げる感想もあり、その多くは時間配分や手法の定着に関するものでした。後ほど詳しく見ていきます。
今回参照したアンケートの回答者は、営業、IT、製造、購買、設計、管理部門など幅広い部署の受講者にわたっています。職種によって日々の業務内容は大きく異なるものの、感想の傾向にはあまり差が見られず、報連相や資料作成、提案といった場面で活用したいという声が共通して寄せられていました。ロジカルシンキングが特定の職種に限らず、どの部署でも使いやすい汎用的なスキルであることが伺えます。以下、良かった感想と気になる感想を具体的に見ていきます。
まずは、ロジカルシンキング研修を受講した人からの前向きな感想を中心に紹介します。論理的思考の型を知ることができたという感想と、業務にすぐ活かせるという感想が特に多く見られました。
これまで感覚的に考えていた物事を、ロジックツリーや帰納法、演繹法といった型に沿って整理できるようになったという感想が多く寄せられました。
自分は論理的に考えることが苦手だと感じていたので、フレームワークや構造化の仕方を知ることができて良い経験になりました。
これまで漠然としか実践できていなかった演繹法などを、具体的に説明してもらえたことで理解が深まりました。
研修翌日から使える内容だったという感想も目立ちました。特に、上司への報告や顧客への説明といった場面で、ピラミッドストラクチャーやPREP法をすぐに試してみたいという声が多く見られます。
実務に直結する内容が多く、すぐにでも日々のメール作成や報告業務で活用できると感じました。
ピラミッドストラクチャーの手法はレポート作成の際にとても活用できると感じました。
個人で考える時間だけでなく、グループで意見を交換する時間があったことで、自分にはない視点に気づけたという感想も多くありました。
グループワークにて、自分では気づくことができなかった視点の意見を聞くことができ、興味深かったです。
ロジカルシンキングという言葉自体は知っていても、実際にどう考えればよいのかわからなかったという受講者からは、苦手意識が薄れたという感想も多く寄せられました。
論理的に考えるのはあまり得意ではなかったので、良い勉強になりました。今回学んだ型を使って、複雑な内容も筋道立てて上司に説明できるようにしていきたいです。
こうした感想からは、研修前後で考え方に次のような変化が生まれていることがわかります。
Before
感覚や思いつきで話してしまい、相手に伝わりにくい
After
結論と根拠を分けて整理し、筋道を立てて伝えられる
このように、型を学ぶこと、実務に結びつけること、他者の視点に触れることの3つが、ロジカルシンキング研修の満足度を高める要素になっています。特に、これまで論理的思考に苦手意識を持っていた受講者ほど、研修後の変化を大きく感じやすい傾向も見られました。
続いて、ロジカルシンキング研修に寄せられた気になる感想を紹介します。ネガティブな感想の多くは、時間配分や手法の使い分けに関するものです。ここでは、感想とあわせて研修担当者が意識したいポイントについて紹介します。
個人で考える時間や発表の時間が短く、内容を消化しきれなかったという感想が一定数見られました。
個人で考える時間が少なかったので、もう少し時間を多めに設けてもらえるとありがたいです。
似た感想が多くみられました。特に半日で研修を実施するとそのような感想が増える傾向にあるようです。そのため、1日(5,6時間)の研修がロジカルシンキングでは適していると言えるでしょう。
複数の思考ツールを一度に学ぶことで、それぞれの違いが曖昧になってしまうという感想も見られました。
繰り返しロジックツリーやピラミッドストラクチャーをワークで扱ったので、途中で内容がごちゃ混ぜになってしまいました。
確かに始めて学ぶ人にとっては混乱しがちです。研修を依頼する場合、その違いを明確にすることを依頼することも大切です。しかし、複数の思考ツールを理解して貰うことはどうしても必要であるため、フォローアップや復習の促しも同時に必要です。
オンライン形式での実施では、対面と比べて意見交換がしづらいという感想もありました。
グループワークが言葉だけのやりとりだったので、考えを伝えるのが難しく感じました。
リスキルでも多くのオンライン研修を行っていますが、ロジカルシンキングではこのような感想をいただくことが一定あります。多量あるという訳ではありませんが、オンラインミーティングへの慣れなども含めて実施形式は検討したほうが良いでしょう。
良かった感想の傾向
気になる感想の傾向
受講後の行動目標に具体性がでやすい傾向にありました。これは実践的な知識を身につけられているという意味合いです。
要点を意識して、相手に負担をかけすぎない簡潔な報連相ができるようになりたいです。
結論から話す型が身につくことで、上司への報告や日常のコミュニケーションが端的になったという声は、研修内容コメントだけでなく今後の目標欄にも多く見られました。特に、日頃から報連相の仕方に課題を感じていた受講者ほど、PREP法やSDS法といった伝え方の型を積極的に取り入れたいという目標を書く傾向がありました。結論、理由、具体例の順に整理して話すことを意識するだけでも、相手に一度で伝わりやすくなったと感じる受講者は少なくありません。
お客様への提案や社内承認を得る場面で、ピラミッドストラクチャーを使って構造化して伝えられるようになりたいです。
感想からみるロジカルシンキング研修の主な効果
感想を踏まえると、以下の点はポイントになってくるでしょう。
対象者との相性
新入社員向けか管理職向けかなど、階層に合ったカリキュラムか確認する
ワーク量とのバランス
座学と演習の配分、時間に余裕があるかを確認する
実施形式
対面かオンラインか、自社の開催形式に合っているかを確認する
ロジカルシンキング研修と一口にいっても、対象者や目的によって適した内容は異なります。新入社員向けの基礎的な内容から、管理職向けの実践的な内容まで幅があるため、自社の課題に合わせて選ぶことが大切です。
研修内容や費用、おすすめの選び方については、あわせて次の記事も参考にしてみてください。
実際にどのような研修があるか確認したい場合は、対象者別のロジカルシンキング研修もあわせてチェックしてみてください。
ロジカルシンキング研修の感想は、論理的思考の型が身についたという声や、実務にすぐ活かせるという声が中心を占めており、満足度の高さがうかがえます。一方で、ワークの時間配分や手法の使い分けに関する気になる感想も一定数あり、これらは事前準備や補足教材の用意によって改善しやすいものです。
研修担当者としては、良かった感想と気になる感想の両方を踏まえたうえで、自社の目的や対象者に合った研修会社やプログラムを選んでいくことが、受講者満足度と実務での定着度を高める近道になるはずです。
ロジカルシンキング研修の実施を検討する際に参考にしていただければ幸いです。
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