カスタマーハラスメント研修では、お客様からの悪質な要求・暴言などへの対応方法や、取引先へ自身がカスハラをしないための予防策を学ぶことができます。
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本ページでは、カスタマーハラスメントの定義や具体的な事例、法令との関係性に加え、実際に行う研修の内容や進め方について解説します。
カスタマーハラスメント研修(カスハラ研修)とは、カスタマーハラスメントに対する従業員の理解を深め、適切な対応を身に付ける研修です。顧客からの不当な要求や言動によるハラスメントから従業員を守り、より良い職場環境を作るために必要な取り組みとして注目されています。
カスタマーハラスメントとは、顧客からの過度な要求や威圧的な言動が従業員に苦痛を与え、正常なサービス提供を妨げる行為のことです。
。厚生労働省からは、「顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの」とされています。(カスタマーハラスメント対応企業マニュアル厚生労働省より引用)
企業がカスタマーハラスメントを放置すると、従業員の精神的ストレスが蓄積して離職につながるだけでなく、企業自体の評判やサービス品質の低下にも結びつく可能性があります。管理職や経営層が事態を正しく認識し、具体的なルールや研修を通じて組織全体で取り組む姿勢が不可欠です。
顧客からのクレーム内容が妥当か、伝え方が一般常識の範囲内かで判断できます。正当なクレームには合理的理由と解決策を話し合う意識が伴いますが、カスハラは憂さ晴らしや過度な執着に基づいています。
例えば、提供したサービスや商品に不備があり、それに対してのクレームは正当なクレームと言えます。一方で、内容が妥当だったとしても「長時間店舗に居座る」「従業員に暴言を吐く」など、伝え方が社会通念上不相応な場合はカスハラとなります。
企業としては、マニュアルなどで対応方針をはっきりさせ、担当者が心理的に追い詰められないようにする仕組みを整備することが重要です。
カスタマーハラスメントへの対策が、企業に対して義務化される動きが始まっています。
2025年6月11日に労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律(令和7年法律第63号)が公布されました。
これにより、んカスタマーハラスメントや求職者に対するセクハラ(就活セクハラ)への防止措置が事業主の義務となります。施行日は交付日から起算して1年6ヶ月以内に政令で定める日とされています。(令和7年の労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)等の一部改正についてより引用)
2025/3/11、政府より就活生へのハラスメント対策も義務付けるとの発表がされました。企業としても面接官がそのような行為をしないように対策をしなければならない項目です。採用面接研修 面接力強化編や採用面接研修にて対応方法を扱っていますが、カスハラ研修内で扱うことも可能です。お気軽にお問い合わせください。
就活ハラスメントの定義 | 具体例 |
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応募する企業やその採用担当者が優越な立場を利用して、就職活動中やインターンシップ中の学生に行うセクハラやパワハラなどのことです。 | 「つきあっている男性はいるか」「結婚や出産後も働き続けたいか」ということを女子学生にだけ質問した。 ※「結婚後や出産後も働き続けるか」といった質問を女性だけ(または男性だけ)にすることは男女雇用機会均等法違反(募集・採用に関する性差別禁止)となります。 |
(厚生労働省カスタマーハラスメント・就活ハラスメント等防止対策強化事業 <学生の皆様へ> 、厚生労働省より引用)
カスタマーハラスメントの問題は、特定の業種だけでなくさまざまな現場で生じています。研修を実施する際は、各業種の特徴を捉えた上で、どのような対策が求められるのかを見極めることが大切です。
介護施設では、ご利用者様本人のストレスや体力的な問題だけでなく、ご利用者様の家族からの過大な期待や無理な要求がカスハラの原因となりやすいです。
例えば、スタッフ個人を名指しした過度のクレームや、他の利用者との比較による不公平感の訴えが介護スタッフを苦しめるケースも発生しています。こうした問題を予防するためには、従業員同士の情報共有のほか、明確な応対ガイドラインや定期的に従業員へのメンタルヘルスケアを行うことが欠かせません。
小売店やスーパーマーケットでは、レジ対応や返品・交換対応時にカスハラが起きやすいです。特に値引き要求や期限切れ商品への過剰なクレームなどで、店員を執拗に問い詰めるシーンが典型例として挙げられます。
このような状況を防止するには、まずはマニュアルの徹底と店員同士の協力体制が必要です。一人の店員が攻撃的な顧客に対峙し続けることのないよう、複数人でフォローし合う仕組みを整えることが重要になります。
コールセンターや飲食産業、さらにはオンラインサービスのカスタマーサポートなどでも、理不尽なクレームや暴言が問題化しやすいのが実情です。また、非対面であっても感情的な電話やメールが続くとスタッフの精神的疲弊は大きくなります。業種ごとの特性に応じて、研修時には実際の事例を取り入れ、ロールプレイなどを用いて具体的な対応力を高めることが求められます。
カスタマーハラスメント研修を実施する際、入れておきたいカリキュラム内容としては以下の通りです。リスキルでは、カリキュラム内容のカスタマイズも自由に可能です。お気軽にお問い合わせください。
カスハラかどうかを適切に判断し、対応・かわす方法を身に付けてもらう内容は、カスハラ研修の基本です。以下の判断基準を理解した上で、どのように対応するかをケースワークなどで確認することが良いでしょう。
現場でよく発生する内容をケースワークとして作成し、それをお客様役・対応者役に分けてロールプレイングすることは効果的です。何をどのように言えばよいか、相手の反応にどのように対応すればよいかを具体的に学ぶことで、不安を大幅に軽減できます。典型的なクレームから想定外の言動まで、複数のパターンを経験することで応用力も養われます。
カスハラが発生しないために、企業や店舗では様々な取り組みがなされています(例:受付のネームプレートには名前ではなく受付のみ記載しストーカー被害を防止するなど)取り組みをいくつか紹介した上で、自社や自店舗で対応できることはないかを考えるワークもおすすめです。リスキルでは、お客様対応マニュアルや相談体制など「自社でできる取り組みはないか」を考える時間をワークとしても受けています。
カスハラの問題は一人ひとりの担当者だけでは解決が難しく、組織全体での統一的な対応が求められます。そのためには、具体的な言い回しやエスカレーションフローを明記したマニュアルが欠かせません。研修の最後にマニュアルを作成するワークを設けることも良いでしょう。時間内に作成しきれなかった部分は現場に戻ってから実施してもらうなど、研修と現場をつなげる仕組みとしておすすめです。
企業間での対応に関しては、下請法に抵触するような依頼や委託の手段を取っていないかも注意を向ける必要があります。もし抵触している場合は、下請法違反として対応される危険性があるためです。
リスキルのカスタマーハラスメント研修では、下請法に関しても概要やどのような違反事例があったかを確認していきます。なお、下請法についても同時に学んでほしいという場合、下請法研修を併せて受講していただくこともおすすめです。詳しくはリンク先もしくはお問い合わせください。
リスキルのカスタマーハラスメント(カスハラ)研修には次のような特徴があります。
カスハラの内容はお客様により様々ですが、対応方法は基本的に同じです。正当なクレームと異なり自社側に非がない理不尽な内容のため、上手くかわしながら対応する必要があります。カスハラへの一般的な対応例とともに、どのようなかわし方が効果的か、証拠を残すための記録の取り方などについてポイントをおさえます。
管理職・店長向け カスタマーハラスメント対策研修では、管理職や店長クラスの方を対象として、いかに自社・自店舗で働く部下をカスハラから守ることができるかを扱います。
カスタマーハラスメント研修では、お客様からの悪質な要求・暴言などへの対応方法や、取引先へ自身がカスハラをしないための予防策を学ぶことができます。
ハラスメントについての基礎的な知識を理解し、起こさないためにできる注意、環境づくり、起こってしまった時の対応方法を身に付ける研修です。
研修タイトル | 想定研修時間 | |
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一社研修 ハラスメント対策研修 半日編【半日で集中理解する】 | 3時間 (変更可) |
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一社研修 ハラスメント対策研修【職場での被害を防止するために】 | 6時間 (変更可) |
セクシャルハラスメントについてのリスクを理解し、自身の考え方を振り返りながら、社内で起きないようにするための研修です。
研修タイトル | 想定研修時間 | |
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一社研修 セミナー型 セクシャルハラスメント防止研修【セクハラ防止のために】 | 2時間 (変更可) |
コンプライアンスを遵守するために注意すべき点を理解し、万が一トラブルが起きてしまった際の対応方法を身に付ける研修です。
研修タイトル | 想定研修時間 | |
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一社研修 下請法研修【適切な取引のための基礎知識を】 | 2時間 (変更可) |
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一社研修 コンプライアンス&ハラスメント研修【社員と会社を守るコンプラ研修】 | 6時間 (変更可) |
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一社研修 コンプライアンス研修【従業員の理解を深め、違反防止につなげる】 | 3時間 (変更可) |
次のカリキュラムはカスハラ(カスタマーハラスメント)研修に属するカスタマーハラスメント対応研修【カスハラの判断基準を理解し、適切な対応を行う】のカリキュラムです。研修の流れの例としてご参考ください。
01カスタマーハラスメントの基礎理解
カスタマーハラスメントの基本について理解します
02カスタマーハラスメントへの対応方法
カスタマーハラスメントが発生した際の対応方法を理解する
LASTセクハラへの対応
お客様・顧客からのセクハラに対する対応を理解する
研修を受講した方から、研修後のアンケートにて以下の感想をいただいております。(2025年現在、直近に実施した研修よりピックアップして表示しております)
はい、実施可能です。カスハラ(カスタマーハラスメント)研修は、対面・オンライン・対面とオンライン同時のハイブリッド式からお選びいただくことができます。お気軽にお問合せください。
はい、セミナーでの実施可能です。カスハラ(カスタマーハラスメント)研修の実施可能時間に合わせて、1時間~6時間内での調整が可能です。短い時間のため、既存の研修プログラムからどれを選出し編成するか、ご相談しながら組み立てていきます。なお、短時間にしたことよる研修費用についてはお問い合わせください。
はい、可能です。リスキルのカスハラ(カスタマーハラスメント)研修は組み合わせ自由です。
- 何日間の研修を実施したいか
- 学習させたい研修や講義内容は何か(例:対応策を紹介してほしい、CSや接遇マナー研修と組み合わせたい、対応スキルを磨かせたい、集合研修で実施したいなど)
- 受講生(従業員様)はどの層か
- その他ご要望など、ヒアリングさせていただいた上で、貴社にとって適切な研修をご提示いたします。
お見積りは各研修ページより請求できます。簡単な情報だけ入力いただければ、メールアドレス宛にすぐに届くため、手軽に利用できます。 なお、研修時間や日程を増やした場合の費用感や短くした場合の価格については個別お問い合わせください。
いいえ、ございません。リスキルのカスハラ(カスタマーハラスメント)研修では事前の課題提出や、事後の感想・レポート・報告書の提出などはございません。研修実施時間内で完結します。なお、研修終了後3~5分で終わるアンケートについては実施いたします。
はい、リスキルの研修は全国各地で実施可能です。開催場所についてご不安な点があれば、お気軽にお問い合わせください。対象地域:北海道,青森県,岩手県,宮城県,秋田県,山形県,福島県,茨城県,栃木県,群馬県,埼玉県,千葉県,東京都,神奈川県,新潟県,富山県,石川県,福井県,山梨県,長野県,岐阜県,静岡県,愛知県,三重県,滋賀県,京都府,大阪府,兵庫県,奈良県,和歌山県,鳥取県,島根県,岡山県,広島県,山口県,徳島県,香川県,愛媛県,高知県,福岡県,佐賀県,長崎県,熊本県,大分県,宮崎県,鹿児島県,沖縄県
顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、 当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの。とされています(カスタマーハラスメントを知っていますか?|あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-より引用)
リスキルのカスタマーハラスメント研修は、様々な企業様よりお問い合わせをいただいています。研修を実施することで、何がカスハラとされるのか・対応方法について理解することができ、体系的なカリキュラムで丁寧に学ぶことができます。
リスキルの研修は様々な企業様にご利用いただいています
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