社員同士がお互いの仕事を知り、リスペクトし合える組織をつくるために、2021年から独自の研修体系を構築してきたメディケア生命保険株式会社様。「共育」と「共創」を軸に、全社員を対象とした研修を毎年継続されています。会社が急成長する中で感じた課題意識や、外部研修を活用とした狙い、受講者の変化、そして人材育成にかける想いについて、人事担当の蛭田様に詳しくお話を伺いました。
「共に育つ」を軸に、2021年から教育体系を構築
貴社の人材育成に対する取り組みや考え方を教えてください。
弊社の教育体系が整ったのは2021年4月のことです。当時は制度も何もない状態から、3月に着任してすぐ体系を作り上げ、4月から始動させました。
会社の成長に伴って、社員の人数や部署の数が増え、オフィスも拡張し、「誰が何をしているかわからない」状態になっていきました。自分のことだけ、自分の部署だけが良ければいい—そうなってはいけないと思ったんです。だから、一番大切にしているのは『お互いをちゃんと理解すること』です。どんな仕事も同じように大切で、お互いを知り、リスペクトし合うことが、私たちの教育の根幹にあります。
こうした想いから、競争させるような研修は1つもありません。例えばロジカルシンキングのような難しいテーマでも、あえて1人ではなく、2人・3人で取組む形にしています。以前、研修会社に勤めていたとき、誰かが置いていかれる場面を見てとても心苦しく思っていました。だからこそ、みんなで一緒にやり遂げる、個人の力を掛け合わせてチームで成果を出す—そうした「共創」の体験こそが、絶対的に大切だと思っています。
「共に育つ」という言葉に込めた想いを聞かせてください。
弊社を含む住友生命グループでは、「人財共育」に取り組んでいます。以前は「みんなで育てる」くらいの意味に捉えていたのですが、最近その本質がようやくわかってきました。新卒に教えていても、私が一方的に教えているわけではないんです。反応を見て、その場で起きることを通じて、私自身が学んでいる。お互いが教え合い、共に成長していく―それが「共に育つ」ということなんだと思います。その考え方が今の弊社の研修の作り方にもつながっています。
研修体系を整えるうえで、どのような工夫をされていますか?
研修体系図とその概要は毎年1回、事業内職業能力開発計画書として全社員に開示しています。「見てね」ではなく、ちゃんと説明する機会を設けています。2021年に初めて研修を導入したとき、社員の中には「研修って何をするんだろう」と構えていた方もいました。でも1回参加すると「次も楽しみ」と言ってもらえるようになってきました。弊社は女性社員が8割で、育児と両立している方も多く、自分のことを考える時間がなかなか取れません。研修の時間を『自分と向き合う時間』として大切にしています。最初の頃は「自分に向き合うって何?」という感じでしたが、最近は皆さん自分なりの解釈で向き合い方が変わってきました。それが一番うれしい変化です。
研修は階層ごとに展開されているのですか?
はい。まず上の層から研修を導入してからすべての階層に展開しました。上司が「行ってらっしゃい」と研修に送り出すのと「何の研修なの?」では全然違いますから。経営層も年に1回は必ず受講しています。大切にしているのは、管理職であっても学び続ける姿勢を見せること。それが社内で浸透することで、誰もが「自分も学んでいい」「学び続けていい」と思えるようになる。そのロールモデルとしての役割を経営層にも担ってもらっています。
新入社員研修の導入——今年から担当した理由と選定の経緯
今年から新入社員研修を担当されることになった経緯を教えてください。
弊社は2025年から新卒採用を始めました。初年度の新入社員研修は複数社合同の公開講座形式の研修を利用したのですが、研修テキストを見せてもらっても、アンケートを見ても、新入社員がどのようなことを感じ、何を吸収してきたのかがわからない。自分の目で確かめていないので、その後の指導やフォローが十分にできなかったんです。だから、今年は手元で見たいと思い、新入社員研修の事務局も担当することにしました。
リスキルを選んだ理由を教えてください。
カリキュラムがちゃんと開示されていたことが大きかったです。問い合わせてからいろいろ提案してもらって・・・・・というやり取りに時間をかけるより、最初からシンプルに分かる方がいい。普遍的な内容がそろっている上で、業種特性(配属予定など)を打ち合わせの中でちょっと加えてもらえる。複数回の打ち合わせに時間を使うのではなく、新入社員研修後の育成準備に時間を使う。それが本来あるべき姿だと思います。
また、新卒採用を始めたばかりの弊社にとって、人数によらない一律料金は非常に助かります。人数が確定しない段階から細かいカスタマイズに多くの時間をかけるのはもったいない。柔軟に動いてくれる軽さ、スピード感も選んだ理由の1つです。
研修の先生の「人柄」についてはどのように評価されましたか?
先生が有名がどうかは重要ではないんです。新入社員研修に必要なのは、ちゃんと社会人としてやってきた経験のある方が、1人1人をちゃんと見てくれること。自分の過去の武勇伝ばかり話したり、社会の厳しさを教えようとして強い言葉を使うのではなく、受講者に合わせて動いてくれる先生が理想でした。だからテキストはシンプルで、そこに先生の人柄と経験が乗ってくるくらいのバランスが一番いいと思っています。
研修を受けてみてよかったこと・今後の期待
実際に研修を実施してみて、印象に残ったことはありますか?
私は現在、全ての研修で講師をしていますが、受講者の背中から見えるものがたくさんあります。正面では取り繕えますが、背中はごまかせない。本当に理解しているのか、戸惑っているのか、背中に出るんです。新入社員研修の2日間は受講者の背中をずっと見ることができたので、受講者の変化を先生にお伝えしたりもしていました。今回の先生はずっと一緒にいてくれました。昼食も共にして、エレベーターに一緒に乗ってマナーの指導までしてくれる。マナーを叩き込むというわけではなく、自然に寄り添ってくれていました。誰も見ていないのにちゃんとお辞儀して退室される姿も印象的でした。そういう立ち振る舞いを新入社員に見せること自体に、大きな教育効果があると思っています。
新入社員研修に求める役割について、改めて教えてください。
新入社員研修の役割は心身の切り替えだと考えています。入社して初めての土日を迎えるとき、「ちょっとだけ社会人になったな」という実感を持たせてあげたい。例えば、アルバイト経験がある新入社員なら、敬語はある程度分かっています。しかし、社会人としての姿勢は違う。先生から「なぜ挨拶をするのか」という意味を丁寧に聞かせてもらえるだけで、「あぁ、そういうことか」と表情が変わるんです。そういう体験を2日間でしてもらえたことが、本当によかったと思っています。
弊社への今後の期待やご要望があれば聞かせてください。
打ち合わせで要望を伝えて、数日後に企画書が届くーそうした進め方ではなく、その場で柔軟に対話し、即決できること。これが理想で、リスキルはそれを叶えてくれます。担当の方が弊社の状況をちゃんと把握してくれていて「では2.5日にしましょう」とサッと組んでくれる。弊社の課題に合わせて、カリキュラムの引き出しをうまく組み替えてくれる、その場での柔軟性と即決力が引き続き期待するところです。
受講生からもお声をいただきました
研修の中で特に印象に残っている内容や「役に立った」と感じた場面はありますか?
「座学によるインプットだけでは、身についたような気がしないため、名刺交換、エレベーターや応接室へのご案内、言葉遣いなど実践がたくさんあって理解が深まったと感じました。
また、全て学習を終えた後にも、特に不安な部分を聞いてくださり、追加で実践練習を実施してもらえたところが印象的でした。」
「当社の研修の最終発表で、大勢の前に立って発表した際に、リスキルさんの研修で学んだ正しい立ち姿勢を実践することができました。」
「正しい敬語の使い方や指示の受け方が特に印象に残っており、自身の課題でもありました。しかし、実際に目上の方とお話した際、あまり意識せずとも上手く敬語を使用したり、目を見て返事や挨拶をしたりできるようになっていました。リスキルさんの研修で、丁寧に教えていただいたことがこの成長に繋がったと感じています。」
研修を通じて、実際に業務で活かせていることや意識するようになったことはありますか?
「敬語とお辞儀の部分はもちろんのこと、ビジネスにおける身だしなみや心持ちの部分まで指導してくださり、現在でも意識してます。」
「研修を通じて意識するようになったことは整理整頓です。一般的な社会人はものを探すのに一年間で長時間を費やしていると学び、自分自身の行動を振り返るきっかけになりました。デスクを綺麗な状態で保つなど、簡単なことから始め、継続しています。」
「研修で学んだ上座下座について、毎日エレベーターに乗る時や会議室での座る席を意識するようになりました。」
本日はお時間いただきましてありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします