ラインケアとは、企業のメンタルヘルスケアの一つです。部長や課長などの管理監督者が部下の不調に気づき、職場環境の改善といった取り組みを行うことをいいます。
部下がメンタルヘルスに不調をきたすと、早退や遅刻、欠勤が増え、仕事上のミスが多くなったり、服装が乱れたりします。
また、覇気がなくなり、人とコミュニケーションをとらなくなるといった場合も、メンタルヘルスに不調をきたしている可能性があります。
こうした部下の変化に気づくのがラインケアです。管理監督者は日頃から部下とこまめにコミュニケーションをとり、相談しやすい環境を作っておく必要があります。
部下と対話する際は、傾聴することが重要です。傾聴とは、部下の気持ちに寄り添い、相手の話す内容に関心や興味を示すことをいいます。
ストレスの原因が把握できたら、早急に職場環境を改善することが大切です。もし、部下のストレスが高い場合は、産業医などにつなげるようにしましょう。
厚生労働省は、職場環境を改善するために以下のステップを推奨しています。
部下との面談、ストレスチェックなどから、ストレスとなる要因を把握します。
事業者が衛生委員会と審議を行い、目的や方針を決定します。決定した目的と方針は管理監督者と共有します。
組織内外の好事例を収集し、計画内容を検討します。
計画を実行に移します。継続的に職場環境の改善を推進するために、定期的に進捗状況を確認することが重要です。
職場環境の改善が効果を出しているかどうかを評価します。もし、改善できなかった場合は、計画の見直しを行います。
