新入社員フォローアップ研修は、社会人経験を積み始めた新入社員の不安や課題を整理し、その後の定着や成長を後押しする研修です。研修担当者の中には、費用相場が分からず比較検討に悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、実施形式ごとの費用相場や選び方のポイントをまとめて紹介します。
目次
新入社員フォローアップ研修とは、入社から数か月〜1年ほど経過した新入社員を対象に、入社時研修の振り返りや職場での課題を整理するための研修です。新入社員が抱える不安や悩みを言語化し、今後の目標を再確認する場として位置づけられています。
近年は終身雇用を前提としない働き方が広がり、入社後1年以内に離職する新入社員も珍しくありません。だからこそ、入社時研修だけで終わらせず、配属後も継続してフォローする体制を整える企業が増えています。
配属から数か月が経つと、新入社員は覚えることの多さや人間関係の難しさに直面し、モチベーションが下がりやすくなります。この時期に振り返りの機会を設けることで、抱え込んでいた悩みを早めに把握し、必要なフォローにつなげることができます。実施時期は入社3か月後、半年後、1年後など、企業によってさまざまです。
新入社員研修は入社直後に実施し、ビジネスマナーや基礎知識の習得が中心です。一方でフォローアップ研修は、配属後に実際の業務を経験したうえで実施するため、現場で感じたギャップや課題を扱う点が大きな違いです。講義で身に付けた内容を実務でどう活かせたか振り返ることで、知識を行動として定着させやすくなります。
| 比較項目 | 新入社員研修 | フォローアップ研修 |
|---|---|---|
| 実施時期 | 入社直後 | 入社後3か月〜1年ほど |
| 主な目的 | 基礎知識 / マナーの習得 | 振り返り / 課題整理 |
| 内容の中心 | 講義形式 | ワーク / 対話中心 |
配属後の新入社員は、理想と現実のギャップに戸惑い、モチベーションが下がりやすい時期を迎えます。いわゆる五月病やリアリティショックと呼ばれる状態です。この状態を放置すると早期離職につながる可能性もあるため、定期的なフォローアップの機会を設けることが重要になります。
リアリティショックとは
入社前に抱いていたイメージと、実際の業務や職場環境との間に生じるギャップのこと。新入社員のモチベーション低下や早期離職の一因とされています。
また、新入社員は日々の業務に追われる中で、自分の成長を実感しづらくなりがちです。フォローアップ研修で自身の変化を言葉にする機会を持つことは、自己効力感を高め、次の目標に向かうきっかけにもなります。同期と横のつながりを再確認できる点も、フォローアップ研修ならではの効果です。
フォローアップ研修が求められる主な理由
新入社員フォローアップ研修の費用は、実施形式によって大きく異なります。数千円で受けられるものから、1回20万円を超えるものまで幅があるため、自社の目的や人数に合わせて選ぶことが大切です。
費用を左右する主な要素は、対象人数、研修時間、講師派遣の有無の3つです。同じ実施形式でも、半日の研修と1日がかりの研修では費用が変わりますし、講師が自社まで出向くかどうかによっても金額に差が出ます。見積りを比較する際は、何が含まれた金額なのかをあわせて確認しておくと安心です。
研修は大きく分けて一社研修(講師派遣型)、公開講座(他社合同型の研修)、eラーニング動画講座の3つの形式から選ぶことができます。このうち動画講座は「レンタル」と「買い切り」の2つの料金プランに分かれるため、まずは4つの費用パターンを一覧で比較してみましょう。
| 実施形式 | 対象人数 | 費用感 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 一社研修 | 1名〜 | 1回あたり20〜50万円 | 自社の従業員だけを対象に実施 |
| 公開講座 | 1名〜 | 1人あたり2〜5万円 | 他社の受講者と合同で受講 |
| 動画講座(レンタル) | 1名〜 | 1人あたり1,000円〜5,000円 | e ラーニングで好きな時間に受講 |
| 動画講座(買い切り) | 1名〜人数問わず | 1講座あたり20〜30万円 | 動画を繰り返し人数問わず視聴できる |
対象人数が少ない場合は公開講座、10名以上のまとまった人数がいる場合は一社研修の方が1人あたりの費用を抑えやすい傾向があります。まずは自社の対象人数と予算感を整理したうえで、複数の形式を比較することをおすすめします。
一社研修は、自社の新入社員だけを対象に講師を招いて実施する形式です。相場としては1回あたり20万円〜50万円ほどで、参加人数が増えても金額が大きく変わらないケースが多く、1人あたりの費用は人数が多いほど割安になりやすい点が特徴です。
また、自社の課題に合わせて内容をアレンジできる点も一社研修ならではの強みです。たとえば「配属後の悩みを共有する時間を多めに取りたい」「離職防止を目的としたワークを増やしたい」といった要望にも対応しやすく、自社の課題に即した研修を実施できます。
公開講座は、他社の新入社員と合同で受講する形式です。相場は1人あたり2万円〜5万円ほどで、対象者が数名程度の企業でも導入しやすい点が大きなメリットです。
また、他社の新入社員と一緒に受講することで、自社にはない視点や考え方に触れられる点も公開講座ならではの魅力です。一方で開催日程はあらかじめ決まっているため、自社のスケジュールに合わせて開催日を選ぶ形になります。
動画講座にはレンタル型と買い切り型の2種類があります。レンタル型は一定期間だけ視聴できるプランで、1人あたり1,000円〜5,000円ほどと費用を抑えやすく、初めてフォローアップ研修を導入する企業にも取り入れやすい形式です。
一方の買い切り型は、動画を購入して自社で保有する形式です。人数を問わず繰り返し視聴できるため、対象者が多い場合や継続的に活用したい場合に向いています。費用相場は1講座あたり20万円〜30万円ほどで、レンタル型よりも費用は高くなりますが、長期的に見ると割安になるケースもあります。
なお、動画講座はどちらのプランも、入社1年目だけでなく2年目以降の振り返りにも活用しやすい形式です。一度購入すれば、翌年以降の新入社員にもそのまま使えるため、継続的にフォローアップ研修を実施したい企業と相性が良いといえます。
実施形式にはそれぞれ向き不向きがあります。費用だけでなく、人数や実施のしやすさも含めて比較することが、自社に合った形式を選ぶポイントです。ここまでの内容を踏まえて、改めて3つの形式のメリット・デメリットをまとめます。
メリット
デメリット
メリット
デメリット
メリット
デメリット
フォローアップ研修の内容は企業によってさまざまですが、振り返りと今後の目標設定を軸に構成するケースが多く見られます。1日で完結するプログラムもあれば、半日を年に数回に分けて実施するプログラムもあり、実施形式や費用に合わせて組み立てることができます。
これらの内容は、講義形式よりもワークやディスカッションを中心に組み立てることで、参加者自身の言葉で振り返りを行いやすくなります。特に同期同士でのグループワークは、悩みが自分だけのものではないと気づくきっかけになり、心理的な負担を軽くする効果も期待できます。
同期と悩みを話せたことで、自分だけではないと安心できました。
新入社員フォローアップ研修の費用相場は、一社研修で1回あたり20万円〜50万円、公開講座で1人あたり2万円〜5万円、動画講座はレンタル型なら1人あたり1,000円〜5,000円、買い切り型なら1講座あたり20万円〜30万円が目安です。人数や目的に応じて実施形式を組み合わせることで、費用を抑えながら効果的な研修を実施できます。
対象人数が少なければ公開講座、自社の課題に合わせてアレンジしたいなら一社研修、費用を抑えて導入したいなら動画講座というように、優先したいポイントによって適した形式は変わります。複数の形式を組み合わせて、入社1年目は一社研修、その後は動画講座で継続的にフォローするといった進め方も一つの方法です。
まずは自社の新入社員が抱えている課題を整理したうえで、費用感と内容の両方から比較検討してみてください。
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