リスキルラボ 新人教育において気を付けるポイントを解説【効果的な手法・必要なことを知る】

新人研修・入社前研修
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新人を採用した会社では、新人教育を行うケースも珍しくない。しかし能力の高い人材を入れても、新人教育の仕方を間違えると有能ではなくなってしまう。

新人教育を成功させるには、適した手法を理解したり、ポイントを抑えたりすることが大事だ。本記事では新人教育の手法やポイントなどを紹介していく。

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新人教育が必要な理由

ほとんどの会社で新人教育が行われている理由は、会社にとって必要性が高いからだ。はじめに新人教育が必要な理由を詳しく解説する。

日々の業務を覚えてもらう

新人は入社したばかりで、会社の業務内容が分かっていない。業務を理解していない状況で仕事をさせても、失敗ばかりしてしまう。

自分で業務をこなせる状態をつくるには、会社が教え込まなくてはならない。したがって日々の業務を覚えてもらう上で、新人教育は必要だと言える。

社会人として必要なスキルを身につけてもらう

社会人として必要なスキルを身につけてもらうのも必要な理由だ。新人の立ち振る舞い方や社内での過ごし方が悪いと、同僚や取引先に対して不快感を与える。

その結果、社内の仕事がスムーズに進まなくなったり、取引先との商談が上手くいかなかったりして、会社に不利益を与えるかもしれない。会社が成長するきっかけをつくり、社内に良い流れを循環させる上で必要だ。

新人教育の失敗例

一生懸命新人教育を行っているものの、失敗してしまうケースもある。その場合、失敗の理由を理解した上で対処すれば、成功率を上げることが可能だ。

新人教育に失敗するのには理由がある。ここでは、新人教育の失敗例を紹介していく。

感情的に接してしまう

感情的になって、新人教育を取り乱してしまうケースだ。新人に対して熱が入りすぎるあまり、感情的と指導となってしまう。その結果、論理的に説明できず従業員が理解できなくなる。結果、新人教育が失敗してしまう。

業務内容を解説せずに教えようとする

業務内容を解説せず、見て覚えさせようとするのも失敗例だ。会社によっては、見て覚えさせるのが当たり前だった時代もある。

しかし教えられている側からすると、何に気を付けたらいいか分からない。その結果、理解するまでに時間がかかることにつながる。

作業の目的を教えずに業務内容だけ伝えてしまう

作業の目的を教えずに単に業務内容だけを伝えるのも失敗例だ。目的が分からない状況で作業を教えると、他の担当者の状況を考えずに作業を進める従業員が現れてくる。

結果、良かれと思って取った行動が、他の人に迷惑をかける原因になってしまう。周囲のことを考えない従業員が育ち、新人教育が失敗に終わる。

新人教育の手法

新人教育には、さまざまな手法が用いられる。ここでは具体例を紹介していく。

OJT研修

OJT研修とは、実践を積ませながら教育していく方法のことだ。会社の先輩が1対1で指導する。

OJT研修のメリットは、実務スキルを高めやすいことだ。基本的に1対1の指導であるため、しっかりと教育を受けられる。

しかも実務を通じて教育していくため、OJT研修を活用しながら業務を進めることも可能だ。そのため、仕事を進めながら新人教育を実施したい会社に向いている。

OFF-JT研修

OFF-JT研修とは、職場とは違う場所で教育する研修を指す。座学や学習などが該当する。メリットは、全従業員に同じ基準で教育できることだ。数百人単位の研修にも対応できるため、効率よく大勢の従業員に研修を実施したいときに便利だ。

オンライン研修

オンライン研修とは、オンライン上で新人教育を行うことだ。動画を配信したり教育コンテンツを用意したりして、自学自習をさせられる。

メリットは、研修会場を用意しなくて良いことだ。電子媒体とネット通信があれば、どこにいても受講できる。会社から遠い場所に住んでいる従業員も、研修のために移動せずに済む。

新人教育実施のポイント

新人研修・入社前研修など、社内外問わず、新人への教育を成功させるには、いくつかのポイントがある。最後に新人教育実施のポイントを解説する。

新人教育の目的を明確にしてカリキュラムを作成する

新人教育の目的を明確にする理由は、意義のあるカリキュラムを設計・提供するためだ。会社に役立たない新人教育カリキュラムを組んでも意味がない。

会社の事業にとってプラスとなる新人教育を実施するためにも、目的を明確にした上でカリキュラムを作成すべきだ。なお、カリキュラム作成時は、以下のことを意識すると良い。

教育期間を明確にする

カリキュラムを組む際は、教育期間を明確にした方がいい。なぜなら、期間によって新人教育に盛り込むべきカリキュラムの内容が変わるからだ。

期間が長ければ多くのプログラムを盛り込めるかもしれないが、短ければ盛り込める数は減ってしまう。プログラムの内容を決めやすい状況をつくる意味でも、教育期間は明確にすべきだ。

講師の予定を確認しながらカリキュラムを組む

カリキュラムを組んでも講師が参加できないと、新人教育を実施できないケースがある。その状況を失くす意味でも、講師の予定を確認しながらカリキュラムを組むことが大事だ。

社内行事と被っていないかチェックする

社内行事と被っていないかチェックするのも必要だと言える。新人教育と社内行事の日が被っていると、片方不参加になってしまうからだ。それが理由で、仕事へのモチベーションが下がる人材がいるかもしれない。

両方の行事に参加させるためにも、社内行事と被っていない日に新人教育を行わせるべきだ。

新人の能力を把握し、無理のない目標を設定させる

新人によってスキルは異なる。そのため、能力を把握して無理のない目標を設定させるのも大事だ。目標が高すぎると従業員のモチベーションが下がり、働く意欲が失せてしまう。新人を退職させない上で重要だ。

なお、無理のない目標を設定するには以下のことを意識すると良い。

非現実的な目標を設定しない

非現実的な目標を設定すると、目標を課せられた従業員は高い壁に感じる。苦痛に感じる恐れがあるため、現実的な目標を設定することが大事だ。従業員の能力やスキルを把握して、それを考慮した上で目標を決めるといいだろう。

抽象的な目標を設定しない

抽象的な目標は、中身が具体的ではない。何を持って目標達成とするのかゴールが分からなくなり、人によっては無理をする。

その状態を防ぐためにも、目標は可視化すべきだ。数字を盛り込んだり、測定できたりする内容にするといいだろう。

新人に考える時間を与える

新人に考える時間を与える理由は、受け身の姿勢をつくらせないためだ。従業員に受け身の体制ができると、指示待ち人間になってしまう。

自らアクションを起こしてもらうためにも、新人に考える時間を与えるべきだ。ちなみに考える時間を与えるときは、以下のことを心掛けると良い。

上司が口出ししない

上司が口出しすると、部下が考えられなくなってしまうため控えた方がいい。たとえば上司が答えを言ったり、部下の考えを否定したりすることが該当する。

部下が考えられる状態をつくるには、誰も邪魔しないことが重要だ。したがって、上司が口出しをすべきではない。

考えたことを褒める

考えたことに対して褒めるのも大事だ。褒めると部下のモチベーションアップにつながるからだ。上司に褒められたいと思う気持ちが生まれると、自然と考えたくなる。

結果、自らアクションを起こせる人材ができあがっていく。

挑戦できる環境を与える

挑戦できる環境を与えると、積極的にトライしようとする姿勢が新人に身につく。その結果、新たなことに挑戦する従業員が育つ。チャレンジする従業員が増えれば、今までにはない風を社内に取り入れることができて、新規事業も行いやすくなるだろう。

なお、挑戦できる環境を与えるときは、以下のことを行うと良い。

挑戦させる範囲を決めておく

挑戦させる範囲を決める理由は、失敗したときに大きな被害を出さないためだ。何でもかんでも挑戦させればいいわけではない。失敗したことで会社に大ダメージを与えないためにも、範囲を限定して挑戦させた方がいいだろう。

なお、範囲を決めるときは従業員のスキルや特性に応じて設定することが大事だ。失敗したときのダメージが小さければ、従業員は取り組みやすい。したがって、挑戦させる範囲を決めるのは重要だと言える。

失敗したときに責めない

挑戦する回数が増えると、同時に失敗の回数も増えていく。その際、失敗したことを責めるのは良くない。なぜなら、責めることで自信を失くすからだ。

自信をなくすと、挑戦するのが怖くなる。失敗してもチャレンジし続けられる環境を維持するためにも、責めるべきではない。

完璧主義からの脱却

完璧主義から脱却させる理由は、スピーディーに物事が進んでいく状況をつくるためだ。完璧主義に陥ると、1つのことに固執し他の業務が進まなくなる。

すると動きが止まってしまい、挑戦する姿勢が失われてしまう。それを防ぐ意味でも、完璧主義からの脱却は大事だ。

定期的にフィードバックを行う

定期的にフィードバックを行うのも大切だ。新人に何が違うのか分かってもらい、効率的に改善させる上で重要だと言える。フィードバックのときは、以下のことに気を付けると良い。

状況に応じてフィードバックの仕方を変える

フィードバックの仕方は状況に応じて変えることが大事だ。ポジティブな内容の後にネガティブな内容を伝え、再度ポジティブな内容を伝える「サンドイッチ型」が良い場合もあれば「状況→行動の内容→与えた影響」の順番で伝える「SBI型」が良いケースもある。

相手によって、どのパターンでフィードバックすべきか見極めることが大事だ。

気づいたときにフィードバックをする

気付いたときにフィードバックをすべき理由は、すぐに業務へ反映させるためだ。フィードバックが遅くなると改善までのスピードが落ちる。結果、社内の改善が進まなくなってしまう。

人格を否定しない

フィードバック時に人格を否定するのは良くない。なぜなら、従業員の尊厳を傷つけることになるからだ。

これが原因で、会社で働きたくない気持ちが生まれる場合もある。働き続けたいと思ってもらうためにも、人格を指摘するのではなくプロセスを指摘することが重要だ。

まとめ

会社を成長させ続けるには、新人教育を成功させることは必須だ。新しい業務を覚えてもらったり、社員として必要なスキルを養ってもらったりすることで、社内で活躍できる人材に育っていくだろう。

しかし新人教育に一生懸命取り組んでも、失敗するケースもある。失敗例は以下のとおりだ。

  • 感情的に接してしまう
  • 業務内容を解説せずに教えようとする
  • 作業の目的を教えずに業務内容だけ伝えてしまう

新人教育を成功させるためにも、これらの失敗は避けたい。その他に、新人教育を成功させるにはポイントもある。

  • 新人教育の目的を明確にしてカリキュラムを作成する
  • 新人の能力を把握し、無理のない目標を設定させる
  • 新人に考える時間を与える
  • 挑戦できる環境を与える
  • 定期的にフィードバックを行う

上記のことを意識すれば、新人教育がより良いものになるはずだ。会社で力を発揮してもらうためにも、新人教育の仕方を今一度考えていただければと思う。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 日々の業務を理解してもらったり、自分だけで業務をこなしたりできる状況をつくるためです。社内業務を円滑に回す上で大事だと言えるでしょう。
  • 職場で実践を積ませながら行う「OJT研修」、職場以外の場所で知識を習得させていく「OFF-JT研修」などがあります。
  • 新人教育の目的を明確にしたり、新人の能力を把握して無理のない目標を設定させたりすることが大事です。その他に新人に考える時間や、挑戦させる機会を与えるのも大切だと言えるでしょう。
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