リスキルラボ コーチング研修とは?独学との違いや目的・対象者・形式を紹介

コーチング研修
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「部下の育成を管理職に任せているが、やり方は人によってばらばら」「1on1を導入したものの、上司が一方的に話して終わっている」。人材育成を担当していると、こうした課題も多いのではないでしょうか。その解決策の一つとして、多くの企業で取り入れられているのがコーチング研修です。

この記事では、企業が実施するコーチング研修の目的や対象者、身に付けられるスキル、研修の構成や形式の選び方までを見ていきます。自社で実施すべきか、誰に受講させるべきかを判断する際の材料としてください。

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コーチング研修とは

コーチング研修とは、対話を通じて相手の自発的な行動を促し、目標達成を支援するためのスキルを身に付ける研修です。管理職やリーダーに限らず、後輩を指導する中堅社員やOJT担当者など、人の育成に関わる幅広い層が対象になります。考え方を理解するだけでなく、ロールプレイなどの実践を取り入れる研修も多く、職場ですぐに試せる状態を目指します。

コーチングとは

コーチングとは、対話によって相手の目標達成を支援することです。答えを教えるのではなく、問いかけによって相手自身に考えてもらう点に特徴があります。コーチングの詳細は、次の記事で紹介しています。

研修で身に付ける意味

コーチングは書籍などでも知ることができますが、知っていることと実際にできることは別です。例えば、傾聴の大切さを知っていても、話の途中で口を挟んだり、すぐに答えを言ったりしてしまう人は多くいます。

研修では、自分では気付きにくい聴き方や問いかけの癖を把握できます。また、育成に関わる社員が同じ研修を受けることで、社内に育成の共通言語ができます。

企業がコーチング研修を実施する目的

企業がコーチング研修を実施する目的は、社員の自発的な行動を引き出し、個人と組織の両方のパフォーマンスを高めることです。具体的には、次の3つが挙げられます。

育成のばらつきをなくす

部下育成のやり方を上司個人に任せていると、上司によって育成の質に差が出ます。特に、自分が優秀なプレイヤーだった上司ほど、部下の仕事に物足りなさを感じて強く指導しがちです。研修でスタンダードな考え方と基本のスキルを共有することで、誰が育成を担当しても一定の関わり方ができる状態を目指せます。

1on1や目標管理を機能させる

1on1ミーティングや目標管理制度を導入しても、上司の関わり方が変わらなければ形だけで終わります。例えば、上司が目標を割り振るだけでは、部下は「やらされ感」を抱えたまま取り組むことになります。コーチング研修は、こうした既存の制度を実際に機能させるための土台にもなります。

自ら動く人材を増やす

指示を待たずに自ら考えて動く社員が増えれば、上司が細かな指示に追われる状況も変わります。さらに、直近の目標達成で成功体験を積み重ねることが、より長期的な成長にもつながります。コーチング研修は、個人の成長を通じて組織全体の成果を高める取り組みです。

コーチング研修の対象者

コーチング研修の対象者は、部下や後輩の指導など、人の育成に関わるすべての社員です。中心は管理職やリーダー層ですが、後輩を指導する中堅・若手社員やOJT担当者にも役立ちます。メンバー同士で問いかけ合う相互コーチングのように、チーム全体で取り入れる方法もあります。

対象者 受講させたいタイミング 研修で期待すること
新任管理職 初めて部下を持ったとき 教えるだけでなく問いかける関わり方を身に付ける
既任の管理職・マネージャー 部下育成や1on1に課題を感じているとき 自分の関わり方を見直し / 部下の主体性を引き出す
中堅社員・リーダー層 後輩指導を任されたとき / 管理職になる前 次世代リーダーとして早めに基本を押さえる
OJT担当者・若手の先輩社員 新人の受け入れ前 ティーチングとコーチングの使い分けを意識する
チームのメンバー チームの関係性を高めたいとき 同僚同士で問いかけ合い / 互いの成長を支える

受講対象を決める際は、役職ではなく「誰の育成に関わっているか」を基準に考えると、必要な層を漏れなく選べます。

研修が向いている組織の課題

次のような課題に心当たりがあれば、コーチング研修の実施を検討してみてください。

コーチング研修の検討をおすすめしたい状況

  • 指示待ちの社員が多く、自分から動く人が少ない
  • 上司や先輩がすぐに答えを教えてしまい、考える機会が少ない
  • 1on1や面談が、上司の一方的な話で終わっている
  • 育成担当者によって、指導の質にばらつきがある

コーチング研修で身に付くスキル

コーチング研修で身に付く主なスキルは、傾聴・承認・個別対応の3つです。なかでも、傾聴の技法の一つである質問は特に重視されます。研修を受けることで、職場で次のような行動がとれるようになることを目指します。

スキル 研修で扱う主な内容 職場でできるようになること
傾聴 かかわり行動 / 言い換え / 要約 / 感情の反映 相手が安心して本音を話せる聴き方ができる
質問 オープンクエスチョン / クローズドクエスチョン / 掘り下げる問いかけ 答えを教えずに / 相手の考えを引き出せる
承認 存在・行動・結果の承認 / 褒め方 相手の変化や成長を言葉にして伝えられる
個別対応 タイプ分け / 相手に合わせた関わり方 一人ひとりの特性に合わせて関われる

いずれも特別なテクニックではなく、スタンダードな考え方と基本を身に付けることが中心です。例えば傾聴では、身体ごと相手に向ける、声のトーンを合わせるといった基本的な態度から見直します。

スキルの「理解」と「実践」は分けて考える

どのスキルも、内容自体は難しいものではありません。大切なのは、実際の対話の中で使えるかどうかです。研修を選ぶ際は、講義だけでなく実践の時間がどの程度あるかも確認しておきましょう。

コーチング研修の一般的な構成

コーチング研修は、基礎の理解から始まり、個別のスキルを押さえたうえで、ロールプレイで実践する流れが一般的です。1日(6時間程度)で実施する場合の構成例は次のとおりです。

流れ 主なテーマ ねらい
①コーチングの理解 コーチングとは / 上司の役割 教えるのではなく問いかける姿勢を理解する
②コーチングプロセス 目標の明確化からフォローアップまで 目標達成に向けた対話の進め方をつかむ
③傾聴 かかわり行動 / 基本的傾聴技法 / 質問 相手が話しやすい聴き方を身に付ける
④承認 3つの承認 / 褒め方 相手の意欲を高める伝え方を身に付ける
⑤個別対応 タイプ分けと関わり方 相手の特性に合わせて対応できるようにする
⑥実践 ロールプレイ 研修で扱ったスキルを通して使ってみる

特に重視されるのが、最後の実践です。多くの研修では、上司役・部下役・オブザーバー役に分かれて対話を行い、傾聴や承認ができていたかをお互いに確認します。受講者からは、すぐに答えを出してしまう自分の癖に気付いたという声もあります。

コーチング研修と関連研修の違い

部下育成に関わる研修は多く、内容が重なる部分もあります。コーチング研修は「問いかけによって相手の自発的な行動を促すこと」に焦点を当てた研修と捉えると、違いが整理しやすくなります。

研修 主な焦点 コーチング研修との関係
マネジメント研修 チームの目標達成や組織運営 コーチングはマネジメントを支えるスキルの一つ
OJT研修 OJT担当者の役割と指導方法 ティーチングとコーチングの使い分けを扱う
面談研修 / 1on1研修 面談の進め方や準備 面談中の聴き方や問いかけにコーチングが活きる
褒め方研修・叱り方研修 効果的なフィードバック コーチングの承認と重なる部分が多い

育成の基本から整えたい場合は部下育成研修やOJT研修、対話の質を高めたい場合はコーチング研修というように、目的に合わせて選ぶとよいでしょう。社内のコミュニケーション自体に課題がある場合は、先にコミュニケーション研修で土台を整える方法もあります。

コーチング研修を実施するポイント

コーチング研修の効果を高めるには、目的を明確にしたうえで、研修後も職場で使い続けられる設計にすることが大切です。主なポイントは次の4つです。

1

目的と対象者を明確にする

育成の課題や受講者の役割を整理し、何を身に付けてほしいかを決める

2

時間を目的に合わせる

扱いたい内容の範囲に応じて、半日か1日かを選ぶ

3

実践の時間を確保する

講義だけでなく、ロールプレイで実際に使う機会を設ける

4

研修後の実践を後押しする

1on1や面談で継続して使える仕組みをつくる

受講前に目的を共有する

研修の効果は、受講者がどれだけ自分ごととして参加できるかで大きく変わります。「会社に言われたから参加する」という状態では、研修の内容が職場の行動につながりにくくなります。

そのため、研修の前に「なぜこの研修を受けてもらうのか」「育成でどのような課題があるのか」を受講者に伝えておくことが大切です。受講者自身にも、今の部下や後輩との関わり方で意識していることや課題を振り返ってもらうと、研修中の気付きが深まります。

半日と1日の違い

研修時間は、扱いたい内容の範囲で決めるのが基本です。

研修時間 主な内容 向いているケース
半日(3時間程度) コーチングの理解 / 傾聴 / 個別対応 まず基本を押さえたい / 業務の都合で長時間の確保が難しい
1日(6時間程度) 半日の内容に加え / コーチングプロセス / 承認 / 実践のロールプレイ 目標達成までの進め方も含めて / 実践力を高めたい

研修後の定着を後押しする

コーチングは、研修を受けた直後だけ実践しても効果は長続きしません。無理のない範囲で小さな声かけから始め、習慣にしていくことが大切です。人事担当者としては、受講後の1on1で実践できているかを振り返る機会を設けたり、受講者同士で取り組みを共有したりするなど、職場での実践を後押しする仕組みも検討しましょう。

コーチング研修の実施形式と選び方

コーチング研修の主な実施形式は、一社研修・公開講座・eラーニング(動画講座)の3つです。受講人数や目的に合わせて選びます。

形式 特徴 向いているケース
一社研修 自社の社員だけで実施 / 内容や時間を調整しやすい 多くの人数に受講させたい / 自社の状況に合わせたい
公開講座 他社の受講者と一緒に参加 / 少人数から参加しやすい 受講者が少ない / 新任管理職などを随時受講させたい
eラーニング 動画で好きな時間に受講 / 繰り返し視聴できる 基礎知識をそろえたい / 受講後の復習に使いたい

コーチングは実際に対話してこそ身に付くスキルです。ロールプレイを含む一社研修や公開講座を軸にし、eラーニングを事前の基礎理解や復習に使う組み合わせも効果的です。一社研修は対面だけでなく、オンラインで実施できるケースも増えています。複数の拠点に受講者がいる企業でも、日程をそろえて実施しやすくなります。

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まとめ

コーチング研修は、問いかけによって相手の自発的な行動を促すスキルを身に付ける研修です。管理職やリーダーだけでなく、後輩を指導する社員やOJT担当者など、人の育成に関わる幅広い層が対象になります。

研修では、傾聴・承認・個別対応といった基本のスキルを身に付けます。効果を高めるには、目的に合わせて時間や形式を選び、研修後も職場で使い続ける仕組みをつくることが大切です。自社の育成課題を整理したうえで、受講させたい層に合ったコーチング研修を検討してみてください。

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この記事の監修者
リスキル事務局

リスキル事務局が記事の執筆・監修をしています。人材育成にまつわるお役立ち情報を分かりやすく解説します。

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■プロフィール
会社名:株式会社リスキル
(「リスキル」は株式会社リスキルの登録商標です。)
設立:2022年5月2日
上場市場:東京証券取引所グロース市場
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■研修実績
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