情報セキュリティ研修を検討し始めたものの、費用や料金の相場が分からず、社内の稟議を進められない研修担当者の方は多いはずです。実際の費用は実施形式によって大きく変わります。この記事では、形式別の相場とメリット・デメリット、自社に合った選び方を見ていきます。
目次
情報セキュリティ研修とは、情報システムを運用・利用するうえで必要なセキュリティの規則や手順について、基礎的な知識を身に付けるための研修です。セキュリティの厳しさと業務の進めやすさのバランスを調整できるようになることが目的のひとつで、費用を比べる前に内容を押さえておくと、形式選びの判断がしやすくなります。
たとえばリスキルの情報セキュリティ基礎研修(ISMS研修)は、次の4つのテーマで構成されています。基礎知識から具体的な対策技術まで一通りカバーできるため、体制づくりの足がかりにしやすい内容です。
情報セキュリティの基礎
三大要素・脅威と脆弱性・関連法規
組織における対策
ポリシー・ISMS・情報漏洩への対策
サイバー攻撃
マルウェア・パスワードクラッキングなど
セキュリティを高める技術
暗号化・認証技術・ファイアウォール
ISMSとは
情報セキュリティマネジメントシステムの略称。組織が情報の機密性・完全性・可用性を守るために、ルールや体制を整えて運用し続ける仕組みのこと。
対象は、セキュリティ体制を決めるエンジニアだけではありません。事務・管理系で社内の体制を策定する立場の方にも向いています。一方、全従業員の日常業務での行動を見直したい場合は、セキュリティリテラシー研修のように、具体的な事例とワークを通じて自分ごと化できる内容が合います。
情報セキュリティ研修の費用相場は、実施形式によって大きく変わります。動画講座のレンタルなら1人あたり1,000円台から、一社研修なら1回あたり20〜50万円が目安です。同じテーマの研修でも、自社だけで実施するのか、他社と合同で受けるのか、動画で受講するのかによって、料金の考え方がまったく異なります。まずは全体像を押さえておきましょう。
研修は、大きく分けて一社研修(講師派遣型)、公開講座(他社合同型の研修)、eラーニング動画講座の3つの形式から選ぶことができます。このうち動画講座は「レンタル」と「買い切り」の2つの料金プランに分かれるため、まずは4つの費用パターンを一覧で比較してみましょう。
| 実施形式 | 対象人数 | 費用感 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 一社研修 | 1名〜 | 1回あたり20〜50万円 | 自社の従業員だけを対象に実施 |
| 公開講座 | 1名〜 | 1人あたり2〜5万円 | 他社の受講者と合同で受講 |
| 動画講座(レンタル) | 1名〜 | 1人あたり1,000円〜5,000円 | e-ラーニングで好きな時間に受講 |
| 動画講座(買い切り) | 1名〜人数問わず | 1講座あたり20〜30万円 | 動画を繰り返し人数問わず視聴できる |
一社研修は1回あたり、公開講座とレンタル型の動画講座は1人あたりで料金が決まります。金額の大小だけで比べず、受講人数で割った単価に直して比較するのがポイントです。
一社研修は、講師が自社に出向く(オンライン開催を含む)形で、自社の従業員だけを対象に実施する形式です。費用は1回あたり20〜50万円が相場です。自社の情報セキュリティポリシーや実際に起きたヒヤリハットを織り込みやすい点も、この形式ならではの強みです。
さらに、開催日や時間帯を自社の業務に合わせて決められるため、繁忙期を避けたり、部署ごとに分けて実施したりと柔軟に組み立てられます。研修時間も半日から1日程度まで選べるので、予算に応じて時間を調整し、費用を見直しやすい点も特徴です。
一社研修のメリットとデメリットを整理すると、次のようになります。
メリット
デメリット
公開講座は、開催日が決まっている研修に他社の受講者と一緒に参加する形式です。料金は1人あたり2〜5万円が目安で、1名から申し込めます。数名だけ受講させたい場合や、特定の担当者だけスキルアップさせたい場合に無駄なく使えます。費用と手間のバランスを重視する場合の有力な選択肢といえます。
公開講座のメリットとデメリットを整理すると、次のようになります。
メリット
デメリット
動画講座は、収録済みの動画をパソコンなどで視聴する形式で、レンタル型と買い切り型の2種類があります。レンタル型は1人あたり1,000円〜5,000円が相場で、費用が安く抑えられるため、まず一部の部署で試験的に導入したい場合にも取り入れやすい形式です。
買い切り型は1講座あたり20〜30万円で、利用期間や人数の制限なく繰り返し使えます。毎年の新入社員研修など継続的に活用するなら選択肢になります。導入のしやすさを重視するなら、まずはレンタル型から始めるとよいでしょう。
動画講座のメリットとデメリットを整理すると、次のようになります。
メリット
デメリット
ここまでの内容を、費用の目安と向いているケースで表にまとめておきます。
| 実施形式 | 費用の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 一社研修 | 1回あたり20〜50万円 | 全社員に実施 / 自社のルールに合わせたい |
| 公開講座 | 1人あたり2〜5万円 | 数名だけ受講 / 他社の事例にも触れたい |
| 動画講座(レンタル) | 1人あたり1,000円〜5,000円 | まず手軽に始めたい / 各自のペースで受講 |
| 動画講座(買い切り) | 1講座あたり20〜30万円 | 毎年繰り返し使いたい / 人数が多い |
見積りの金額は、主に「実施形式」「研修時間」「受講人数」の3つで決まります。この3点を先に整理しておくと、複数の研修会社から見積りを取ったときも、条件をそろえて比較できます。担当者の手間も減らせるので、依頼の前にメモしておくのがおすすめです。
実施形式
一社研修・公開講座・動画講座のどれにするか
研修時間
半日(3時間)か1日(7時間)かで内容の深さが変わる
受講人数
合計額ではなく1人あたりの単価で比べる
特に見落としやすいのが受講人数です。たとえば一社研修が20万円、公開講座が1人3万円だとすると、計算上は約7名を超えたあたりから一社研修のほうが1人あたりの単価は安くなります。あくまで目安ですが、受講予定者の数を先に固めておくことが、形式選びの近道になります。
見積りを比べる際は、金額の内訳にも目を向けておきましょう。テキストや教材の費用、講師の交通費、オンライン開催の場合の配信環境などが料金に含まれているかどうかで、最終的な支払額は変わります。条件をそろえて問い合わせることで、後から追加費用に驚くリスクを減らせます。
費用を抑えるには、単純に安い形式を選ぶのではなく、目的と人数に合った形式を選ぶことが近道です。全社員への意識づけは動画講座、管理体制づくりや自社ルールの浸透は一社研修と使い分けると、無駄な費用を抑えやすくなります。選ぶ際は、次の4つの視点を順に確認してみてください。
研修を選ぶ前に確認したい4つの視点
形式は1つに絞る必要もありません。たとえば全従業員には動画講座のレンタルで基礎を受講してもらい、管理職や情報システム担当者には一社研修で自社ルールを掘り下げる、という組み合わせも考えられます。予算と目的のバランスをとりながら、段階的に広げていくのも一案です。
情報セキュリティ研修の費用相場は、一社研修が1回あたり20〜50万円、公開講座が1人あたり2〜5万円、動画講座のレンタルが1人あたり1,000円〜5,000円、買い切りが1講座あたり20〜30万円です。
それぞれの形式には、メリットとデメリットがあります。自社に合わせたいなら一社研修、少人数なら公開講座、手軽さと安さなら動画講座と考えると整理しやすいはずです。まずは受講人数と目的を決めたうえで、見積りを取って比べてみてください。
リスキルでは、一社研修・公開講座・動画講座のいずれの形式も用意しています。気になる研修があれば、まずは一覧から内容を確認してみてください。
リスキル事務局が記事の執筆・監修をしています。人材育成にまつわるお役立ち情報を分かりやすく解説します。
■社員研修のリスキルとは?
社員研修のリスキルは、一人でも多くの人に人材育成を届けるために、利便性の高い研修サービスを提供しています。検索をすれば、一社で実施する研修、日程が決まっている参加型公開講座、eラーニング動画講座などをすぐに見つけ、簡単に申込みや見積書を作成することができます。
■プロフィール
会社名:株式会社リスキル
(「リスキル」は株式会社リスキルの登録商標です。)
設立:2022年5月2日
上場市場:東京証券取引所グロース市場
■研修実績
・利用社数は年間3900社以上
・年間受講者数 前年比157%
・プロフェッショナルの講師陣300名以上在籍