リスキルラボ e ラーニングのメリットとは|導入時のポイントも解説【自学自習の習慣を作る】

人事制度研修
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会社全体のレベルを上げるには、社員に知識やスキルを習得させることが大事だ。社員に自学自習を指示しても、会社のサポートがないと習得させるのは難しい。そのときに効果的なのが「eラーニング」の導入だ。eラーニングがあれば、社員が自主的に学ぶ環境を作りやすくなる。

ポイントを抑えて、eラーニングを上手く運用することが大事となる。本記事ではeラーニングのメリットを紹介しつつ、導入時のポイントを解説していく。

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eラーニングとは

eラーニングとは、LMSと呼ばれる学習プログラムを使って学習できるシステムのことだ。IT技術の進歩によって実現されたシステムで、人材育成においてeラーニングを導入している企業も増えてきた。スマートフォンやタブレットなどの電子媒体があれば利用できるため、比較的使いやすい学習システムだと言える。

eラーニングのメリット

e-ラーニングのメリットは以下の通りだ。

時間や場所に問われず学習できる

パソコンなどの電子機器とインターネット環境があれば、どこでも学習できる。そのため、スキマ時間を使って学習したり、業務中に学ぶ時間をとれなかったりする社員に最適だ。

たとえば、電車やバスなどの公共交通機関で通勤している方は、出勤や帰宅時の時間を学習に充てられる。よって、スキマ時間を使って勉強したい方に向いている。

学習にかかるコストを抑えられる

eラーニングを活用した学習では学習用の部屋を借りたり、社員たちを同じ場所に集めたりする必要がない。会場代や社員の交通費がかからないため、学習にかかるコストを抑えられる。したがって、低コストで学習環境を提供したい企業にもeラーニングは役立つ。

社員の適性に応じて学習内容を変えられる

コンテンツが充実しているe-ラーニングであれば、社員のスキルや特性によって学習内容を選べる。社員ごとに学習プログラムを変えられるため、効率的に人材育成を行いたいときに役立つ。

反復学習ができる

同じ内容を繰り返し学習できるのもメリットだ。苦手なポイントを集中的に行ったり、覚えるまで学習したりするときに役立つ。

eラーニングを導入するときのポイント

最後にeラーニングを導入するときのポイントを解説する。

利用目的を明確にする

利用目的を明確にする理由は、社員に役立つeラーニングを提供するためだ。知識を習得させても、業務に役立たないと意味がない。会社の利益を上げていく社員を増やすためにも、利用目的を明確にすることは重要だ。なお利用目的を明確にするときは、以下のことを意識すると良い。

自社の課題をハッキリさせる

自社の課題をハッキリさせると、eラーニングで何を学習させるべきか浮かぶ。そこから、課題を解決するために必要なことを考えていくと、自然と利用目的が明確になっていく。

理想と現状のギャップを調べる

自社が掲げる理想と現状のギャップを調べると、その差を埋めるためにeラーニングをどのように利用すべきか考えやすくなる。そのため、利用目的を明確にするのに役立つ。

教材コンテンツの調達方法を検討する

教材コンテンツの調達方法も考える必要がある。調達方法によって、配信頻度やコストが変わるからだ。自社でeラーニングを用意しても、教材コンテンツに魅力がなかったり、不足したりすると社員たちは取り組まない。結果、eラーニングが社内に根付かなくなる。

長期的にeラーニングを運用するためにも、自社に合う調達方法を検討した方がいい。とは言っても教材コンテンツの調達には様々な方法がある。以下が具体例だ。

出来上がっているコンテンツを調達する

既存のコンテンツを調達する方法だ。一からコンテンツを作る必要がないため、調達時の手間は少ない。しかし自社に合わないコンテンツを調達すると無駄になる。よって、自社に合うコンテンツを選ぶ力が求められる。

外部にオーダーメイドで注文する

外部にオーダーメイドで注文し、調達する方法もある。オーダーメイドで注文できるため、オリジナルのコンテンツを作るのに最適だ。

しかし既存のコンテンツを購入する場合と比べると費用は高い。業者との意思疎通ができていないと、自社でイメージしたものと違うコンテンツができてしまう。したがって、自社が求めているものを分かりやすく伝えるスキルが必要となる。

自社でコンテンツを作る

自社でコンテンツを作り、調達する方法だ。自社で完結できるため、作業開始~終了までのスピードが速い。コミュニケーションもとりやすく、スムーズなやり取りができるだろう。

しかし自社にコンテンツを作るノウハウがないと、実現させるのは難しい。会社としての取り組み例がない場合は、外部の協力が必要となるだろう。

システムの利用方法と端末を確認する

eラーニングがあっても、使いづらいものだと定着しない。利用者のストレスを溜めてしまい、業務に支障をきたす。社員たちが快適に使える環境を作るためにも、システムの利用方法や端末は確認した方が良い。確認時は以下のポイントを抑えるといいだろう。

コンテンツの供給方法

コンテンツの供給を自社で行うのか、外部で行うべきか明確にした方がいい。決めずにeラーニングを運用すると、コンテンツがうまく供給されなくなる恐れがある。作業のイレギュラーを防ぐためにも調べた方がいい。

eラーニングの保存場所

eラーニングの保存場所が自社のサーバーか、クラウド上かも明確にすべきだ。保存場所によって、eラーニングを使える条件が異なるからだ。

たとえば、自社のサーバーに保存されている場合、基本的にサーバーに接続できるパソコンを使用することになる。一方、クラウド上の場合パスワードやIDを入力すれば利用できるため、スマートフォンやタブレットでアクセスできる。このように使い勝手が違うため、明確にした方が良い。

利用開始時期の検討

eラーニングは翌日から簡単に始められるものではない。LMSのインストールやユーザーやコンテンツの登録、テスト運用や社員たちへの周知など、様々なことを行わなければならないため、ある程度の準備期間が必要だ。

利用開始時期が曖昧だと、eラーニング導入までの予定も曖昧となりスケジュール通りに進めるのが難しい。よって、利用開始時期は検討した方が良い。利用開始時期を検討するときは、以下のことに気を付けると良い。

なるべく早めに検討する

利用開始時期の決まる日が遅くなるにつれて、eラーニングの導入も後ろ倒しになる。すると教育体制が整うまでに時間がかかり、社員が育つのも遅くなってしまう。1日でも早く社員が育つ環境を作るためにも、利用開始時期は早めに検討すべきだ。

繁忙期を避ける

繁忙期を避ける理由は、社員の疑問に回答できる状態を作るためだ。eラーニングを使い始めの頃は、慣れていないこともあり質問が多くなりがちだ。繁忙期だと、返答までに時間がかかる。

回答が返ってこない状況が生まれると利用者の不満が溜まり、最終的にはeラーニング離れを引き起こす。その状態を防ぐためにも、繁忙期の導入は避けた方がいい。

管理・運用面の体制整備をする

eラーニングの使用時にトラブルが起こるかもしれない。それを乗り切れるかは、管理・運用面の体制整備によって決まる。管理・運用面が整っていれば、イレギュラーなことがあっても冷静に対処できる。管理・運用面の体制整備では、下記のことを意識すると良い。

起こりそうな課題と対策を考えておく

管理・運用面の体制整備を行うときは、起こりそうな課題と対策を考えた方が良い。なぜなら同じ事象が起こった際、スムーズに対応できるからだ。

想定内のことに対応できる体制を作れば、トラブル発生時に慌てる回数が減る。冷静に対処できるようになり、利用満足度の向上につながる。

eラーニングに関する知見を深める

管理・運用に携わる社員は、eラーニングに関する知見を深めた方が良い。知見がないと迅速な対応ができないからだ。社内研修を実施したり、eラーニングを提供している企業に助言してもらったりなど様々な方法がある。状況に合わせて使い分けるといいだろう。

ツールの導入

eラーニングで不具合が起こった際に知らせるサービスなど、管理・運用に役立つツールを導入することも大切だ。ツールを導入すれば、管理・運用の質を上げられる。結果、良い状態でeラーニングを提供できる。その状態を継続する意味で、ツールの導入は必要だ。

意思疎通し合える状況を作る

管理・運用に携わるメンバー同士で、意思疎通し合える状態を作っておけば、社員間の情報共有が速くなる。結果、トラブルを解決するまでの時間が短くなり、管理・運用がスムーズに進んでいく。

学習履歴の活用について検討する

学習履歴の活用について検討すべき理由は、eラーニングの改良がしやすくなるからだ。仮に全社員の学習履歴がデータとして集まれば、需要のあるコンテンツとないコンテンツが明確になる。データをもとにコンテンツを入れ替える状況を作れば、eラーニングに対する社員の満足度を上げやすい。したがって、学習履歴の活用について検討すべきだと言える。

eラーニングの導入事例

eラーニングは様々な場所で活用されている。最後にeラーニングの導入事例を紹介していく。

すかいらーくホールディングス

同社では、クルーとしてスキルアップシステムとしてe-ラーニングを用意している。オペレーション関連やマネージャーの業務内容など、自社での業務に役立つコンテンツが用意してある。外国人スタッフに対応したコンテンツを導入したり、トレーナーが変わる際の引継ぎがスムーズにできる機能を設けたりして、従業員が使いやすい状態を実現させた。

しかも進捗状況も確認できるため、自身の立ち位置が分かりやすい。よって、出世を目指す社員にも最適なシステムとなっている。

トヨタ自動車

eラーニングの導入によって、集合研修を主体とした教育からの脱却を成功させた。「自学自習+OJT」をメインに社員教育を行っている。

自学自習の方針でeラーニングを運用した結果、社員には自主的に学習する姿勢が身についた。メインで行っていた集合研修は、自身の弱点を補完するための存在となり、能動的に動く社員を増やすのに成功した。

杏林製薬

営業に必要な知識を習得させるのに、eラーニングを活用している。元々、自社では学習用のシステムを導入していたが、うまく運用できない部分が多かった。そこでeラーニングを導入して、システムの改良を始めた。その結果、自社のランニングコストを抑え、コンテンツの供給期間を10日以上短縮させることに成功した。

まとめ

eラーニングは社員たちのスキルを向上させたり、業務効率を上げたりするうえで役立つ。人材育成を助けるツールとなるため、活用を考えた方がいいだろう。ちなみに、eラーニングを導入すると以下のメリットがある。

  • 時間や場所に問われず学習できる
  • 学習にかかるコストを抑えられる
  • 社員の適性に応じて学習内容を変えられる
  • 反復学習ができる

eラーニングでは様々な効果が期待できる。ただし導入方法を間違えると運用に支障をきたす。導入時は以下のポイントを抑えると良い。

  • 利用目的を明確にする
  • 教材コンテンツの調達方法を検討する
  • システムの利用方法と端末を確認する
  • 利用開始時期の検討
  • 管理・運用面の体制整備をする
  • 学習履歴の活用について検討する

これらのポイントを抑えると、eラーニング導入後の運用が楽だ。

なお、本記事を作成しているリスキルでもeラーニング動画講座を運営している。参考までに確認してほしい。

eラーニングを社内に広めれば、社員たちが自主的に学ぶ雰囲気を作りやすくなる。会社全体のレベルを上げるためにも、eラーニングの導入は検討したい。

この記事の監修者
リスキル事務局
社員研修リスキルは一人でも多くの人に人材育成を届けるために、利便性の高い研修サービスを提供しています。検索をすれば、一社で実施する研修、日程が決まっている参加型公開講座eラーニング動画講座などをすぐに見つけ、簡単に申し込みや見積書を作成することができます。「もっと研修を。」がリスキルのミッションです。

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Q&A
  • eラーニングとは、LMSと呼ばれるものを使って作られた学習システムのことです。ネット環境さえあれば、スマートフォンやタブレットなどを使って学習できます。
  • 時間や場所に関係なく学習できたり、勉強に関するコストを抑えたりできるのがメリットです。また反復学習もできるため、苦手な箇所を何度も学ぶのにも役立ちます。
  • 利用目的やコンテンツの供給方法を決めるといいでしょう。その他に利用開始時期や管理・運用面の整備も重要です。
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