リスキルラボ 【5分でわかる】研修報告書・レポート・感想文の正しい書き方とは?

新入社員研修・新人研修
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研修報告書・レポート・感想文を書く際は、研修の成果を振り返り、業務へと一貫してつなげる必要があります。

特に年度初めは新入社員研修なども実施され、企業としても一年で最も多く研修が開催されるシーズンです。新入社員~若手社員に向けては特に、知識の定着や人事側での状況確認も含めて提出を促すことが多いものです。

ここでは、研修報告書の基本から、よりわかりやすくまとめるポイントまでをお伝えします。自身の成長をより鮮明にし、チームや上司とも共有しやすくなるよう、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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研修報告書とは
  

研修報告書とは何か

研修報告書は、研修で学んだ内容や得た知識を整理して業務へ活用するための書類のことを指します。まずは、研修報告書の一般的な目的や役割を理解しましょう。ここを把握しておくと、書くべき内容が明確になります。

目的①:研修で学んだことを整理するため

研修内で学んだ内容には「すでに知っていたこと」「 新しく知ったこと」「苦手だと気づき、改善したいと思ったこと」など、様々な気づきや学びがあります。

研修が終わってすぐのタイミングでこれらを文章にしておくことで、理解を深めたり記憶を定着させる効果が期待できます。また、後から研修資料や研修テキストを見返す際にも、自分の成長や変化を把握しやすくなります。

目的②:学んだことを仕事に活かすため

研修で得た知識やスキルは、実務に適用して初めて意味を持ちます。報告書にまとめるプロセスを通じて、具体的にどの業務に活かせるか、どんな行動を取るべきかを想定することが重要です。

「研修後、行動が変わらなければ意味がない」という意識を持って、受けたことを丁寧に書くだけではなく「仕事でどう活かすか」への言及も忘れないようにしましょう。

企業側としての目的

企業としては、研修報告書を通じて、受講者がどのような学びや成果を得たのかを把握し、組織全体の教育計画や次回以降の研修プログラム改善に活かすことができます。また、研修内容と実際の業務成果を照らし合わせることで、研修コストや時間投資の効果測定にも役立ちます。

例えば、50名の新入社員が受けるビジネスマナーにおいて、一人ひとりに研修の感想をヒアリングすることは現実的ではありません。報告書に記載をしてもらうことで、まとめて把握することができます。

研修報告書を作成する側であれば、研修報告書が次の世代(後輩や新人)の学びに反映される可能性も高いため、責任感を持って報告書を作りましょう。

研修報告書作成のための3つのポイント

ここでは、分かりやすく実務に活かせる研修報告書を作るためのポイントを3つに絞って紹介します。一般的に言われていることを解説しますが、企業ごとにフォーマットや書き方のルールがある場合そちらを遵守してください。

前提:研修終了後、できるだけすぐ書く

研修で得られた情報を正確に記録するため、研修が終わってからできる限り早く報告書の執筆に取りかかるのがおすすめです(受けたその日に書くことが推奨)。人は時間が経つと細かな情報や印象が薄れがちです。新鮮なうちに書き出すことで、学習内容や具体的な事例を正確に言語化することが可能です。なお、他の課題などがある場合は優先順位を付けて実施しましょう。

基本事項を書く

最初に、研修名や実施日、講師名や主催者などの基本情報を記載しましょう。これらの情報を明記しておくと、どの研修の報告書なのかが一目でわかり、管理や再利用がしやすくなります。また、研修の目的を改めて確認できるようにしておくと、締めくくりで業務への活かし方を考えやすくなる点も重要です。

  • 作成日
  • 提出者の氏名・所属(新人の場合は所属先が決まっている場合のみ)
  • 研修名
  • 研修会場
  • 研修受講日・時間
  • 研修実施機関名(外部の研修会社で受けた場合などは必要)
  • 講師名(フルネームでの記載が望ましい)

研修で学んだことを書く

研修で何を学んだかを整理してきます。箇条書きを使いながら書くとよりわかりやすいためおすすめです。なお、単にテキストやスライドの内容をまとめるだけだと他人にも自分にも情報が伝わりにくいため、印象に残ったキーワードや具体例など、自分なりの言葉で記述するとわかりやすくなります。

ここでは学んだ内容を事実として記載するのみです。感想は次の「気づき」の部分で書きます。

書き方の例

項目 実施した内容など
ビジネスマナー ・マナーとは、「相手を思いやる気持ちや配慮」のこと
・適切なマナーの習得により、相手に合わせた対応ができるようになる
・社会人の常識・基礎となる土台として、習得が必須
マナーの5原則 ・「表情・挨拶・身だしなみ・態度・言葉遣い」の5原則
来客・訪問時のマナー ・来客、訪問時の所作やマナー
・名刺交換、複数人への交換をロールプレイで実践
電話対応方法 ・電話の受け方、かけ方の基本
・電話応対時に特化して使う言葉を一覧で学び、ロールプレイで実践
メールの書き方 ・メールの書き方、返信の仕方の基礎
・読み手側の時間を奪わない「わかりやすいメール文章」の書き方

わかりやすいように表にしたが、箇条書きや■、【】などで項目を目立たせることもおすすめです。

気づきと仕事にどう活かすかを書く

研修を受講した上で、気づいたことや問題が解決したことを書きます。率直に感じたことや発見を書き、研修で学んだことを実際の業務でどう活かすかにも触れましょう。

書き方の例

内容 気づき
名刺交換      名刺交換について頭では理解しているつもりだったが、相手が複数人になると手間取ってしまった
相手が思っているよりゆっくりやっても問題なかったので、焦らず一人ひとりに挨拶と名刺交換をするように気をつけたい
ビジネスメール メール作成時、一文の中に内容を詰め込みすぎている事に気づいた。
ワーク後のフィードバックにて「結局自分の中で何が伝えたいのか」がはっきりしていないことが原因だ。「急いで作成しないと」と焦ることなく、まずは伝えたいことを整理してから文章を作るようにしたい。
敬語 敬語に苦手意識があったが、敬語の種類と間違いやすいポイントを学ぶと意外とできることがわかった。しかし、電話応対になったり慌ててしまうと謙譲語と尊敬語が反対になってしまうくせがある。そのため、間違えやすい言葉をピックアップした。実際に電話応対をする際には一覧を参考にしつつ実践していきたい。

読む人に親切な書き方のコツ

研修報告書は、上司や同僚も目を通すことが多い文書です。読みやすく、かつ必要な情報が伝わる書き方を身につけましょう。以下は、相手にわかりやすく読みやすい文章にするためのコツです。ぜひ参考にしてください。

結論を先に書く

ビジネス文章作成の際によく言われることですが、「結局何が言いたいの?」とならないように、結論から書き始めます。「この研修で何を学び、明日からどう行動として活かすか」が冒頭にあるとわかりやすいでしょう。読み手としても、全体や文章の目的を把握したうえで読み進めることができます。

一文が長すぎないようにする(60字程度)

一文が長くなると、書いている内容の焦点がぼやけやすくなり、読み手が理解しづらくなります。おおよそ60字程度で文を区切るように意識すると、要素が整理され、内容を素早く理解できます。長いかどうか自分でわからない場合は、口に出して読み上げてみると気づきやすいためおすすめです。

具体的に書く

研修報告書では抽象的な表現より、数字や具体的な行動例を盛り込むと説得力が高まります。たとえば「コミュニケーション能力が向上した」のような曖昧な表現だけでなく、「会議での発言回数を従来の2倍にできるよう工夫した」など、誰が見ても分かる内容を示すといいでしょう。こうした具体性があるほど、読み手が理解しやすい文章になります。

事実と所感を区別して書く

研修内容の事実と、自分が感じたことを明確に分けて書くと論点がはっきりし、客観性も担保できます。事実部分では講義で示されたデータや研修の時間割などを整理し、自分の所感や意見は別の段落や文にまとめると良いでしょう。

箇条書きで書く

箇条書きでシンプルにまとめた方が、読みやすい文章となります。全てを箇条書きにする必要はありませんが、項目として分けた方が見やすい場合などは積極的に活用してみましょう。

研修報告書の具体例

実際の文面イメージを持つことで、研修報告書が格段に書きやすくなります。ここでは一般的な例を示します。

研修報告書作成例

まとめ

本記事では、研修報告書の書き方について解説しました。研修がその効果を発揮するのは、研修を受けた後に職場で活用した時です。上手く活用していくためにも、効果的な報告書を作成してみましょう。

ちなみに、本記事では受講生向けの報告の書き方を紹介しましたが、研修担当者が受講生や講師に向けて案内メールを送り際にも、「相手にわかりやすい、読みやすい文章で書く必要がある」という点は共通しています。こちらのコラムでも詳しく紹介されているので合わせて読んでみてください。
社内研修の案内メールの書き方。社外講師へのお礼メールの書き方も解説(株式会社キューズフル|助成金を活用した教育支援・採用支援コンサルティングサービス)

なお、本記事を作成したリスキルでは社員研修を実施しています。新入社員研修新入社員フォローアップ研修なども実施しているため、人事や研修担当の方はぜひ参考にしていただけるとありがたいです。

この記事の監修者
リスキル事務局

リスキル事務局が記事の執筆・監修をしています。人材育成にまつわるお役立ち情報を分かりやすく解説します。

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会社名:株式会社リスキル
(「リスキル」は株式会社リスキルの登録商標です。)
設立:2022年5月2日
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■研修実績
・利用社数は年間2900社以上
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