マネジメント研修

コルク代表 佐渡島庸平 × リスキル代表 松田航 対談動画

コルク代表 佐渡島庸平 と リスキル代表 松田航 が人材教育について対談を行いました。漫画家養成から人材育成において見えることとは?

コルク 佐渡島 庸平 氏 プロフィール
講談社に在籍時代、編集者として「バガボンド」や「ドラゴン桜」、「宇宙兄弟」などのヒット作品を次々と手がけ、その後、独立し、日本初の「作家のエージェント業」を営む株式会社コルクを立ち上げた起業家。漫画家を養成する、コルクラボマンガ専科を開講している。
リスキル 松田 航 プロフィール
2012年より同社に参画、2015年より現職(代表取締役社長)。「人生の選択肢を増やす」をミッションに、企業向けリスキル研修サービス「リスキル」、キャリアカウンセラー育成の「リスキルキャリアデザインスクール」、IT研修専門の教育機関「リスキルテクノロジー」などの社会人教育に携わる様々なサービスを運営している。

人は教育できるのか?

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コルク佐渡島

こんにちは、Corkの佐渡島です。宜しくお願い致します。

リスキル松田

リスキルの松田と申します。宜しくお願い致します。

コルク佐渡島

Corkっていう会社は、作家、漫画家、小説家のエージェント会社をしているんですけど、最近は新人漫画家の教育というか育成ですね。昔僕は教育、育成という言葉を使っていたんですけど、教育とか、育成という言葉はどうなんだろうというふうに思うようにすらなっていまして。人は教育できるのか、育成できるのかというふうにそもそも思っていて。どうやったら、人は教育できると思いますか?

リスキル松田

素敵な質問からのスタートでありがとうございます(笑)。改めて、リスキルの松田と申します。リスキルという名前のままなのですが、リカレント教育をずっと35年間やってきている会社になります。社会人のスクールだったりとか、企業向けの研修、トレーニングですとか。あとはタレントマネジメント系システムだったりを提供している会社と思って頂ければと思います。

教育できるのか、人材って育成できるのかみたいなご質問って、たぶん結構社会人が思ってらっしゃることだったり、人事の方ですら、それってどういう感覚でやればいいかだろうと悩んでらっしゃると思うんですけれど。

できるところもあればできないところもあるというのが率直な意見でして。漫画家の育成、クリエーターの育成をされてらっしゃるので、多分これは佐渡島さんも同意頂けると思うんですけど、スキルって結構簡単に身につけられると思いませんか?

コルク佐渡島

そうですね。

リスキル松田

言語化できるスキルのほとんどは、だいたい人が教えて人に身につけてもらうって私は可能だと思っておって。それはスポーツでも一緒だと思いますし、漫画でも一緒だと思いますし。

ビジネス系のスキルであれば、我々カウンセラーのスクールとかやってるんですけど、 カウンセラースキルとかだったら、どういう質問するのか、とかというのは全然いけると思うんですね。ビジネス系のトレーニングだったら、ロジカルシンキングの考え方とか。 あとプレゼンテーションではどういうふうにやればいいのか。

ちなみに私も聞きたかったんですけど、漫画家を育成するのって、スキルを身につけてもらうのに、どのくらいのトレーニングが必要なんですか?

コルク佐渡島

漫画家になりたいって言ってる時に結構漫画家になりたいっていう言葉の意味の解像度が低いんですよ。大抵は連載持ちサイトとか。その有名になりたいとか。創作をしていくのをやりたいとか。なんかそれくらいの意味で漫画家になりたいって言ってるわけですよ。

それで、スキルを学ぶことはできると思っているんですけど、今、本にしたって、ネット上にしたって、研修動画も含めて、世の中にスキルを学ぶための情報はもう全部十分あって。

それに対して、スキルを学びたいっていう気持ちになるって事自体がすごい重要で。そのスキルを学びだす時ってそのスキルを学ぶのに、何時間かかるのかとか、どのくらいかかるのかってあんまり分からないまま学びだすじゃないですか。それで漫画家になるっていった時に、漫画家になるための工程が複数あって。

ストーリーのスキルがあって、キャラクターのスキルがあって、今度、線画を描くスキルがあって、カラーリングをするスキルがあって。さらに仕上げのスキル。次に、マーケティングのスキルていう感じかなって思ってるんですよ。そういう風な分かれた能力を統合するのが最後一番難しくて。

結局は根っこにしっかりと自分がスキルを身につけたいっていうある種、確固としたモチベーションというか、テンションじゃなくてモチベーションがあることが必要だと思うようになってて。今度モチベーションがある人は、今の世の中の便利さだと、スキルについては勝手に調べてくるんだよね。そうすると育成って必要なのかなって気持ち的になってるんですよ。

リスキル松田

おっしゃるとおりでスキルを身に付けるときに、YouTubeってめちゃくちゃ有用なツールだと思っていて。基本的にもうちょっとフィルタリングの能力さえ上がっていけば、あれだけで勉強すみますね。ほんと。

YouTubeがYouTuberに広告費を払うくらいで世界中が勉強できてしまうのは、割と健全だと思っていて、その方向性がずっと続けばいいと思っています。ただ常に、そこに対して唯一疑問符がつくのが、モチベーションってそんなに続くんだっけってところでして。

たとえば有名になりたいとかお金を稼ぎたいという欲求で、漫画を始めても、一回目の挫折でたぶん漫画描かなくなると思うんですよ。そういう人が基本的には多くて、基本的にはその場の思いついたことに手出してみて、少しハードルがあると挫折するのが基本だと思っています。

なので、それに対してどういうアプローチができるかっていうのは、割と我々もずっと考えているところでして、別に勉強するとか、スキルを身につけるとかって、YouTubeで勉強すればいいですし、無料のコンテンツもブログも世の中にたくさんあるので、そんな大変な話ではないと思っているんですけど。

それをずっと継続してやっていくとか、興味が無い人に興味を持ってやってもらうっていうのは、教育事業者がやってくべきことですし、あるべき姿だと昔から思ってます。

コルク佐渡島

そうですよね。まさに継続は力なりで、継続をできるようにすることと、好奇心を刺激することが一番難しいと思うんですけど、そこに対しての優位性が、リスキルはあるってことですか?

リスキル松田

そうですね、とりあえず、個人の方々向けでいくと、さっきのクリエーターのスクールをやっているアクションって、すごく素敵だなって眺めているのですが、結局お金を払ってうっていう行為そのものものが、自分のそのモチベーションを継続させるための非常に有能なツールだと思っていいます。

コルク佐渡島

なるほど! ライザップと一緒ですね。一番最初にお金を払うっていうのがコミットになりますもんね。

リスキル松田

お金を払ってしまえば、勉強を続ける、続けざるを得ない感覚があって。やめるっていうほどのモチベーションも無いから、続けていって。ある一定のラインまで、スキル、知識量が身についてくると、それ以降の楽しさってすごいじゃないですか。

ギターもそうですけど、全部のコードを覚えて行った先に曲が弾けるけれど、全部のコードを覚えるまではたぶん苦痛でしかなくて。全然弾けないし。

ある程度、知識が身について、自分が知っている曲が1曲弾き終わりました。こんなにモチベーションが上がることって無いじゃないですか。ある一定の知識レベルまで持って行ってあげるってことは、教育事業者として人材育成でやるべきことだと思っています。

さっきの人材育成とか、教育とかできるんじゃないか、できないじゃないかという問いでいうと、勝手にやる人は勝手にやるのでいらないと思っているのだけども、そうじゃない人の方が世の中には多いんじゃないかっていういのが私の意見ですね。

コルク佐渡島

その時に企業研修ってなったら、お金払っているのは他者じゃないですか。そうすると好奇心が立ち上がらないっていうか。そういう人はどうやって変えていったら良いんですか?

リスキル松田

そうですね。そのスクールとか、たぶん佐渡島さんの漫画スクールに通っている方とかって少なくとも初期のモチベーションがものすごく高くて、キープするのが我々の仕事。我々Edutainmentっていうんですけど、社会人の教育は面白くないと続かないから。

コルク佐渡島

そうですよね。子供塾もそうですよね。

リスキル松田

そうですね。極力面白くやろうと。初期のモチベーションをドンと上げて、それが下がる前に知識を身につけると、ドンっていくんですけど、その前の下がり方を減勢させるためにはある程度楽しさが必要で。
我々は場作りとか、講師に関しても、単純にテキストを読むのではなく、いかに面白くするかをゴール地点にしてやっているんですけど、とはいえTo Cは高いモチベーションからスタートするので、楽は楽ですよね。

To Bは低いモチベーションからスタートする場合も多い、なんでここにいるんだと。それこそ、小学生だとゲームしたいとか、なんで試験勉強しなきゃいけないのとか、社会人であれば、忙しいというところだと思うんですけども。

割とこれに関しては私は達観をしていて、一日時間を拘束されて、講師が目の前に立っていて、小企業がお金を払って自分たちに教育をしている状況は、それはそれで人は好ましいと思うと思っています。また、そういう場にいたら確実に人はとりあえず学ぼうと思うと感じています。

コルク佐渡島

企業が全員に受けさすんじゃなくて、選ばれた人だけが受けさせられるとか、そういうのだと価値があるんだとか、一応自分が特別に選ばれたんだってなるってことですね。

リスキル松田

そうですね、それもそうですけど、選ばれてなくてもですね。スキルを身につけるって話であれば、基本人間誰しもスキルは身につけたいって思うんですよね。どんな角度だろうと。

自分が営業やっていて、プレゼンテーション能力みたいなものを学べるっていう機会があって、明らかに有用なコンテンツがあって、始めやる気なかろうと、1時間後にはとりあえず全部聞こうって思うんですよ。

コルク佐渡島

ある程度面白ければってことですね。

リスキル松田

そうですね。ただ、それの持続時間は相応に短いですね。1Day、2Dayでスキルを身につけさせるってものに関しては、割と身につけてもらって即座実行してもらえる感じはやっぱりありますね。

基本的にはモチベーションが高くない人に対して、マインドを変換させて、うんぬんかんぬんって結構難易度高いんですよね。

なので、スキルを身に着けてもらって、そのスキルを明日使ってもらう方に話を持っていきます。人間誰しもスキルを身につけて、明日使うってなったら楽しいじゃないですか。

コルク佐渡島

できますからね。

リスキル松田

はい。営業でこう質問してくださいとか、プレゼンテーションの時には、一人順番に目を見ていって後ろの方から、前の方に目線を移していってください、一人ひとりに同意をとっていってみたいな話をするとなるほどねっていう。

実際やってみるとすごい楽しくて、成果も出るし。なので、極力モチベーションが低いところから開始しているものに関しては、スキルを身につけてもらう方に重視しています。翌日使えるスキルですね。モチベーションや考え方ではなく、スキル。モチベーションや考え方に関しても、考え方を変えようではなくて、スキルを身につけように話を変えてしまっているところはあります。他人からは、行動しか見えませんし。その結果、考え方も変わる可能性は高いですし。

1年後に将来うんぬんかんぬんになったら使えるスキルとかじゃなくて、明日実行できるスキルを極力身につけてもらう。そこが引き金になって、ちょっとスタートすると面白いじゃんと思ってもらって、どんどん登っていくみたいなところが狙いですね。

だから、「強制感」「スキル習得」というのが結局重要だと思っています。

『研修×漫画』新たなビジネスの可能性

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コルク佐渡島

そういうふうな研修をエンタメ化するわけじゃないですか。これってあり得るんですか?例えば、宇宙兄弟だと、宇宙兄弟でチームビルディングの本とか出しているんですよ。例えば、宇宙兄弟で学べるチームビルディングっていう研修とか作れちゃうんですか?

リスキル松田

全然作れますよ。

コルク佐渡島

インベスターZで学ぶ投資とか。インベスターZで学ぶ、ある種NISA的な感じで。NISAもだし、iDeCoもだし。年金対策で会社が社員に自分でやってもらうためにどうするかとかで、全部インベスターZのコマとか使ったりとかできるんですか?

(実際に作成することになり年内リリース予定)

リスキル松田

最高に面白いですね。

コルク佐渡島

一緒に開発しましょうよ。

リスキル松田

それ最高に面白いんですけど、うち料金一律って言う設定があって、そんなに上乗せできないので、そこら辺で勉強してくれれば全然。でもやりたいですね。お話しましょう

開発の速度は我々めちゃめちゃ早くて。お客さんのニーズがあって、このビジネス、まあ本気でビジネススタートさせてだいたい3年くらいなんですけど、600種類ですかね研修。めちゃくちゃ増えていて。

お客さんから全部「こういう悩みに解決策ない?」っていうので、「じゃあこういうトレーニング開発するんでこれでいきましょう」を企業さんに提供するんですけど、オープンにして全部に使っているという形になっているので、ひたすらに増え続けますね。

感覚的に2500までこのままいくんじゃないかな。

コルク佐渡島

例えば、ドラゴン桜で学ぶ子供の受験にどう対応したら良いかとか。

リスキル松田

めちゃくちゃおもしろいですね。どこの人事買ってくれるんですか?(笑)

コルク佐渡島

意外とみんな受験対策で大変になってるから(笑)。人事課が買う感じか。個人が買う感じじゃなくて、人事部欲しくなる感じで考えるんですね。

リスキル松田

そうですね。ただ、スクール側だと1Dayのトレーニングだと面白いですね。

コルク佐渡島

結構中学校受験どう対応したら良いかとか、子供の対応どうしたら良いかとか、相当困ってるじゃないですか。

リスキル松田

そうですね。特に今受験率めちゃくちゃ高いですもんね。

コルク佐渡島

都内だと特にそうだと思いますよ。

リスキル松田

昔とぜんぜん様子違いますもんね。

コルク佐渡島

その教材を開発する人は何人くらいいるんですか

リスキル松田

教材を開発する人達は10人弱くらいじゃないですかね。

コルク佐渡島

そこは本当に絞られた人たちでやってるんですね。

リスキル松田

そうですね、ずっと書いてます。

コルク佐渡島

その人達は初っ端、何を教材にするぞってなると何から調べるんですか。

リスキル松田

結構難易度高くて、やっぱりその研修とかトレーニングって個人のスクールとかもそうなんですけど、いまの現状値を具体化して、未来こうなっているべきだ、もしくはこうあるべきだがあって。そのギャップを探って、このギャップを埋めるためにどうしたら良いかというワンメッセージを作って、それを構造化していくイメージですね。

ピラミッドストラクチャーみたいな。

1日2日の研修で何個も何個もメッセージなんて伝えられないじゃないですか。多分も漫画とかもある程度そういうところがあると思うんですけど、1つのコアとなるメッセージがあって、それに紐付いてこれも伝えなきゃいけないね、みたいなのをピラミッドストラクチャーを作っていって提供するみたいな感じになっているので。

割と情緒的なところもあれば、ロジック的なところもあって、どっちかって言うと、後者のほうが重要だったりするので。文章を書きたいって我々のところに入社試験を受けてくださる方とが結構いるんですけど、概ね落ちるんですよね。困ったことに。

ちなみに、漫画とかってそういう感覚ってどうなんですか? やっぱりロジックが強い人が、クリエーターになりやすいとかあるんですか?

コルク佐渡島

いや、漫画とは何なのかといった時に、漫画とは何かというか、創作は何かと言ったら
感情の流れを書くから独特のものになるかというか、個人のものになるんですよ。例えば、松田さん今日僕と話している時の感情の変化って言えますか?

リスキル松田

ほお、なかなか難しい質問ですね。

コルク佐渡島

今日僕と話しだした時とか、例えばこの録画を開始する時とその前とで、どう感情が変わったとか。そもそも僕とのアポが入る前とか、覚えてないと思うんですよね。感情ってほとんど覚えてられないんですよ。感情の変化って覚えていられなくて。例えば、松田さんがすごく悲しかった時、その悲しかったっていう感情の直前って、どんな感じでした?

リスキル松田

悲しかった時の直前、、、、?

コルク佐渡島

すごくすごく悲しかった感情の直前。

リスキル松田

そうですね。期待とかですかね。

コルク佐渡島

期待があって、裏切られたってことですよね。基本的に大きい感情が起きる前は、一回どんな人も「驚き」が入るんですよ。それで、期待、裏切り、悲しみだと思うんですよね。裏切りの時に、「裏切られた」ってニュースを聞いた時に驚いたりしたはずなんですよ。この驚きの感情をしっかり描いてないと、悲しみの感情の描き方にリアリティーが感じないんですよ。

どのくらいの驚くものが、どのくらいの悲しみなのかのバランスってすごい難しいんですよ。だから、その感情に対する理解と記憶が創作にとって一番重要なんですよ。

リスキル松田

面白いですね。真逆ですね。

コルク佐渡島

それをどう売るかってときにロジックが必要なんですけど。
物語が描けるようになるために必要なのは感情への理解なんですよ。

リスキル松田

なるほどですね。じゃあ私が、本を読んでいて、流れに乗ってないなとか、ロジック通ってないなっていうのは、ロジックが通ってないのではなくて、感情の流れがうまく描けていないってことなんですね。

コルク佐渡島

その可能性も高いですね。だから、半沢直樹って、例えば、松田さんが見ると、ロジックは結構気になると思うんですよ。

リスキル松田

いやー意味がわからないですよ、正直(笑)。

コルク佐渡島

でもみんな面白いと思うわけですよ。あれ感情の流れがよく出来ていないんですよ。
感情の流れが働いてなくて繋がっているんですよね。それが大きいですね、あれは。

リスキル松田

なるほどですね。アプローチ的には全然違いますね。

コルク佐渡島

そう、相当違うと思います。

リスキル松田

じゃあ、感情の揺れ動きみたいなのを描いたりっていうところが大事だなと思うんですけど、研修でやりたいことって、どちらかというとギャップを埋めるためのメッセージを見つけ出しに行っています。

例えば、コンプライアンスのトレーニングをやらなきゃいけない、「ここのコンプライアンスちょっと気をつけてくださいね」って。これに対して、一体全体なんていうメッセージで届ければいいんだろうと。

まず悩むんですよ。半日とか一日とか。コンプライアンスだったら、イメージ的に言うと、新聞の一面に今あなたがやっているあなたの行為がそのまま載った時に、別に気にならないようであったら「はいはい」と。

それを見た時に親族に見せたくないと思うことであればだいたい「No」だと言うようなメッセージ性にするんですね。

そうすると、腹落ちしやすくて。それに対して、プラミッドストラクチャーの下のメッセージを追加していって、という感じにしていくんですね。なので、そのメッセージを探し出すってところが、割と作成での肝になっているってとこですね。

コルク佐渡島

全部動画なんですか?

リスキル松田

eラーニングは基本的にやっておらず。なぜかというとYouTubeで見れるじゃないですか。
さっきおっしゃってたじゃないですか。だから、見れば良いんですよね。

コルク佐渡島

リアルなんですね。

リスキル松田

おっしゃる通りですね。オンラインでこんな感じでやったりとか、あとはリアルでやったりとか、

コルク佐渡島

じゃあInteractiveなんですね。

リスキル松田

はい、その相互作用みたいなところとか。本読めばいいじゃないですか。正直、言ってる内容は。なので、あまりそこら辺に価値観は持ってなくて、別にeラーニングが悪いわけじゃなくて、それはそれで大事だと思うんですけど、単純にコンテンツとして重要度が高いのはこっちだと思っていて。eラーニングの作成もできるけれども、放置してるって感じですね。

コルク佐渡島

あれですね、そんなに教材あるんだったら、eラーニングを漫画化してって、ていうのもあり得ますね。

リスキル松田

最高におもしろいですね。

社会人研修と漫画家達の意外な共通点

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リスキル松田

漫画は伝わりやすいですからね。本当に私もいろんな本漫画で読んで勉強していますけど、やっぱり入り込みというかボトムアップには最適ですよね

コルク佐渡島

さっきのTipsを見つけるのがすごい大変なんですよ漫画って。そのぱっと次の日から変われるネタみたいなのを見つけるのがすごい大変だから、その編集者がすごい取材するんですよ。だからそういうのがあると、すごく漫画にしやすいんだろうなと思っていて、その教材を漫画にしやすそうだなって聞いていて思ってたんですよね。

コンプライアンスはって言った時に、その、さっきの新聞くらいの具体案までいっていると、ぱっと漫画にできるんですけど、会社全体では当たり前になってるけども、社会ではだめとされていることに、しっかり意識しましょうという言葉だと漫画にできないんですよ。

リスキル松田

イメージができるかできないかですね?

コルク佐渡島

絵にできるかどうかですよね。

リスキル松田

なるほどですね。まあそういったコンテンツで、いずれにせよ、ボトムアップできれば良いですよね。極力より多くの人達が勉強してもらって、だいたい一人あたり6分らしいんですよね。勉強時間って。社会人の。

6分って、要するに一人が一時間勉強していて、後の9人は0分じゃないですか。それが平均値で。日本の勉強時間ですけど、割と世界的に見てもかなり短くて。反対に高校まではすごい勉強時間が長いんですよ。

大学行った瞬間に強制感がなくなるからなのかもしれないけど、もう少し勉強時間が6分じゃなくて10分15分だったら、世の中的に勉強して損はないので。何か学んで翌日に実行するって面白いじゃないですか。何でもスキル覚えてやっていくって。さっきの漫画じゃないですけど、漫画で洋服の着こなし方とか。

コルク佐渡島

『王様の仕立て屋』ですか?

リスキル松田

いや、違います。『服を着るならこんなふうに』っていう本なんですけど、自分の中ではすごいしっくり来て。それで洋服買えたんですよ、全部、着方もふくめて。

そしたら奥さんからめちゃくちゃ褒められて。いわゆる私は底辺にいたので、洋服に関して。
なので、ボトムアップみたいなところで漫画みたいなツールは、いつも素敵だなと思っています。

話を若干戻すと、人材育成に関していうと、そのスキルってものは身につけられるけども、おっしゃる通りで、マインド面とかっていうものを構築していくっていうのは、相当難易度が高いんだろうなっていうのが正直なところですね。

聞いてみたかったんですけど、クリエーターのスクールやってらっしゃって、少なくともモチベーションが高い人達だと思うんですけど、ある程度落ち着いてしまった中で、マインドを上げていく、モチベートしていくとか、マインドを変えていくとかですね。どんなことをやってらっしゃるんですか?

コルク佐渡島

松田さんのお話と一緒で、次の日に結果が出るっていうのが良くて。駄目な結果をしっかり振り返ると、やり直したいって思うんですよね。今まで、漫画を作るとなると新人賞を狙うとかだと、32ページの読み切り作るとかだと、半年とか、一年の制作なんですよ。

32ページの漫画も結局は1コマの連続で32ページまで行くわけだから、

毎日ツイッターで4コマ漫画を出そうと。その毎日ツイッターで出していく中の反応の中で、どう変化してけばいいのかっていうので、その世間からもらったフィードバックをどう捉えるかってのをアドバイスしてくんですよ。

とにかくインターネットの中だったら、行動をを小さくして、分割してPDCAが回せるようにする。今度、PDCAが回しやすすぎると数字の奴隷になるんですよ。そのPDCAが回せる中で、どうやってそれにならずに、自分の表現したいものを見つけるのかっていう。

だから毎日ちっちゃくやるっていう習慣をつけて、今度それでPDCAで回しすぎて数字の奴隷になって、当たるものを気にして描くようになっちゃうタイミングで、今度自分が何を描きたいのかを考えるようにして、自分が描きたいものを考えて描いた時に最も評価されるときの喜びを知ってもらうって感じで。そういうふうに階段を用意してるんですよ。

リスキル松田

ちなみに、数字の奴隷になっちゃいけないんですか? 私、比較的明日実行して、成果が出ました、で数字が出ました。それを高速回転させて、そのまま上に上がっちゃたら、個人的には最高だと思ってるんですよね。

それで、企業のトレーニングでもそれを意識していて、PDCAをぐるぐる回し続けていって、螺旋状に回転していって上に上がってくださいっていう感覚があるんですけど、そうじゃないってことですね。

コルク佐渡島

そうですね、創作の喜びっていうのは結局、売れるってことではほぼないんだよね。自分の感情を表現できるかどうかってことが創作の喜びで、結果として売れるかどうかっていうところなので、他人に合わせてずっとやっていっても、どこまでも虚しい状態が続くだけってことはクリエーターだとよくあることなので。

どっちかって言うとほぼほぼ数字のためにやっていると、それから離れたいっていうふうになっちゃいますね。

リスキル松田

じゃあそこら辺の微妙なバランスなんですね、売れないとだめだけど。

コルク佐渡島

そうです。読む人がいないと作る意味もないと思っちゃいますしね。

リスキル松田

なるほどなるほど、その辺りは違いもありつつ、ただ翌日、何かしらの反応を得たいっていう感覚はやっぱり完全同一かなと思っていて。自分がスキル身につけて翌日何かしら活路させて世の中に何かしらのフィードバックが返ってきた時の、たぶん人生の一番の喜びって、この辺りじゃないかなって思っていて。

何かしらスキル身につけて、アウトプットして、それが何かしらの成功をもたらす。昔ゲームでやっていたマリオとかもそうかと思うんですけど、いろんなことができるようになっていて、最終的にゴールしたら最高だった。みたいな。

コルク佐渡島

できるようになるってことは楽しいことですからね。

リスキル松田

その辺りが、企業研修で強制的に支援ができると良いなと思っていて。昔から社員研修とかやっていると特にベンチャー企業の経営者の方とかって、自分研修いらない人達なので。まあそりゃそうじゃないですか。もともと優秀だから。

自分で勉強するし、私も経営しているので分かるんですけど、勉強しないと死ぬので。
必死こいて勉強して実行に移してみたいなことをしていくわけですけど、そうではない人たちに対して、そういう研修っていうのは割と価値が高いと思っていて、結果的に費用対効果はすごく高いけれども、とはいえ1日5、60万払うって結構しんどいので、それを安くしに、あとは使いやすくしにいっているっていうのが、我々のスタンスですね。「もっと研修を」みたいなのをずっと言っていますけど。

そういう人達がもっと勉強してもらえれば非常に嬉しいと思っている感じですね。

コルク佐渡島

松田さん今日は有難うございました。

(松田)

こちらこそ、非常に楽しかったです。

コルク佐渡島

本当に宇宙兄弟とかインベスターZとか、ドラゴン桜とかいろんな研修を作ったりするのが、もしもご一緒にできたら面白いなって。

リスキル松田

ちょっと今度本気でお話していいですか?

コルク佐渡島

もちろんです。

リスキル松田

じゃあぜひぜひお話しさせてくださいよ。

多分2つパターンあって、実際テキストに落として研修やっていくパターンとオンライン上でeラーニングとして落としてやるパターンと。でも、Edutainmentとの極みだと思っていて、絶対面白いじゃないですか。漫画との組み合わせみたいなものが。我々としてもできたら嬉しいと思っているので。

マーケティング等でも今どんどん使ってらっしゃるのでそういった面でもぜひ。
ああいうの見ていて面白いですよね。今までのマーケティング上で漫画が出てくるってそんなに多くなかったですけど、どんどん発露も増えていっていますし、実際ね、数字的な話で言っても、成約率もどんどん上がりますし

コルク佐渡島

だから、まあやられていること、その教材とかにね、あんまり制作費が掛けられないかもしれませんけど、もしかしたらそれをしっかりと本にしていって、先にそれを読んどいてもらって、来てもらうとかなんかそういうのもご一緒できるかななんて思いました。

リスキル松田

そうですね、本当におっしゃる通りで。はい、ありがとうございますこのあと、楽しみに打ち合わせさせてください。

コルク佐渡島

はい、よろしくおねがいします

リスキルとは?

リスキルは1986年の創業以来、多くの社会人の方々が学習できる機会を提供したいという想いで人材育成事業のみを続けてきました。

研修がもっと身近になれば、より多く企業が自社の成長のための研修を実施するようになります。個々人も能力を向上させる研修を受ける機会が増え、成長できるはずです。結果として、よりよい社会の実現に貢献できると考えています。

どのような企業でも、どなたが担当になっても、どのような研修であっても、簡単にすぐに効果的に実施できる環境を整えます。より多くの企業が日常の道具として人材育成を実現できる研修サービスを提供し続けていきます。

人材育成の便利な道具となり、企業に「もっと研修を」。それが私たちの存在意義です