リスキルラボ パニックゾーンとは?陥るデメリットや抜け出す5つのコツを紹介【混乱を避ける】

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仕事が上手くいかなかったり、予定通りに進められなかったりするケースもあるだろう。もしかすると、パニックゾーンに入っているのが原因かもしれない。

このゾーンに入ると、何もかも上手くいかなくなる。この状況を解決するには、パニックゾーンから抜け出すことが重要になるだろう。

本記事ではパニックゾーンの概要を紹介しつつ、抜け出すためのポイントも解説していく。

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パニックゾーンとは

パニックゾーンとは、自分の能力が全く通用しないゾーンのことを指す。
このゾーンに突入すると、何をしても歯が立たず混乱してしまう。自分のスキルが全く通用せず、身動きすらとれない。結果、悪循環に陥る原因になる。

コンフォートゾーンとストレッチゾーンとの違い

パニックゾーン以外にも、コンフォート・ストレッチというゾーンがある。図で表すと以下の通りだ。

3つのゾーンの違い

コンフォートゾーンとは

コンフォートゾーンとは、自分のスキルが通用するゾーンのことを指す。
居心地の良さを感じやすく苦労することが少ない反面、目の前のハードルが低いタスクがメインとなり、成長するのも難しい。

ストレッチゾーンとは

ストレッチゾーンとは、コンフォートゾーンよりも少し難易度が高いゾーンのことを指す。コンフォートゾーンの1つ上のステージになっているものの、学習したり新たなスキルを身につけたりすることで、成長可能だ。

ストレッチゾーンにいる場合、学習して新しいスキルを身につければ、成長していける可能性が高い。パニックゾーンのようにトラブルやアクシデントに見舞われる確率は低くなる。

パニックゾーンは、常に無理難題が発生する状況だと言えるため、コンフォートゾーンやストレッチゾーンとは違うものだ。

パニックゾーンの例

ここからは、パニックゾーンの例を紹介していく。

業務量がキャパオーバーしている

タスクをこなせず業務量がキャパオーバーしている状況は、身動きがとれないことを意味する。自分では対処できない状況であるため、パニックゾーンの中にいると言っていいだろう。

何のタスクから手を付けるべきか分からなくなったり、全てのタスクが中途半端になったりする。

スケジュールが詰まっていて自分の予定を把握できなくなったり、次々とスケジュールが入ってきて、MTGをこなせなかったりする。目の前のタスクをこなすだけで、精いっぱいの状況となってしまうのが特徴だ。

高度なスキルが必要な業務を抱え込んでしまい滅入ってしまう

高度なスキルが必要な業務を抱え込んでしまい滅入ってしまうのも、パニックゾーンに突入していると思っていいだろう。業務に必要とされるスキルを備えていないため、時間をかけても解決しない。

現状のスキルでは解決できず、自信を失くしたり情緒不安定になったりするのが特徴だ。

パニックゾーンに陥るメリット

パニックゾーンに陥るのは悪いことだと思われがちだが、実はメリットも存在する。ここでは、メリットを3つ紹介していく。

成長のきっかけになる

現状のスキルでは成長しない場面に突入するため、今までとは違うアクションを起こしたり、能力を身につけたりする機会が増えていく。その結果、自己研鑽する機会が増えるため成長のきっかけになる。

成長できれば、会社の中で成果を挙げられる状態が出来上がっていく。結果、会社の成長にもつながる。

自分に足りない箇所が分かる

パニックゾーンに突入していると、自分の能力では歯が立たない場面が多く見受けられる。それを分析すれば、自分に足りない箇所が見えてきて、何を補うべきか把握することが可能だ。

補うべき箇所が分かれば、自分の欠点を克服しやすくなる。そのため、さまざまなことに対処できる人材となっていくだろう。

自己解決力の向上につながる

パニックゾーンでは、トラブルやアクシデントに見舞われるケースがある。その際、自分で対処していけば、どのように解決すべきか考えるクセが身につく。結果、自己解決力が高まる可能性がある。

パニックゾーンに陥るデメリット

パニックゾーンに陥るデメリットも存在する。ここからは、パニックゾーンに陥るデメリットを3つ紹介していく。

成長スピードが落ちる

パニックゾーンに陥ると、脳内が混乱してしまう恐れがある。その結果、効率よく仕事を進められなくなり、何をすべきか分からなくなってしまう。

その状態になると、次のアクションを起こすまでに時間がかかる。結果、成長スピードが落ちてしまい、成長するまでに時間を要してしまう。

心身ともに滅入ってしまう恐れがある

自分の状況についていけなくなり、心身ともに滅入ってしまう恐れがあるのもデメリットだ。自分への試練だと思い、パニックゾーンの中に長く居続けることは、肉体的・精神的に支障をきたす恐れがある。

結果、働けなくなる状況を生み出す。

目的を見失ってしまう

自分で何をしているのか、目的を見失ってしまう恐れがあるのもデメリットだ。パニックゾーンに入っている最中は、自分の現状を俯瞰的に見ることができなくなる。そのため、本来の目的を見失ってしまい、彷徨ってしまう。

パニックゾーンから抜け出すコツ(当事者向け)

パニックゾーンに長くいると、自分の業務に支障をきたす場合がある。仮にパニックゾーンへ突入したとしても、抜け出すことが大事だ。

そこで最後に、パニックゾーンから抜け出すコツを紹介する。まず、当事者ができる方法を解説していく。

目標設定を改める

目標設定を改める理由は、目標が高すぎないかチェックするためだ。高い目標を設定すると、何をしても歯が立たず、一向に解決策が見つからなくなる。

しかし目標のハードルを下げれば、ハードルが低くなる分混乱しづらくなる。結果、コンフォートゾーンやストレッチゾーンに移ることができて、パニックゾーンから脱出しやすくなるはずだ。

ちなみに目標設定を改める際は、以下のポイントを抑えるといい。

自分のスキルを把握してから改める

自分のスキルを把握してから改める理由は、設定した目標と自分の能力を見比べた際のギャップを確かめるためだ。ギャップが分かれば、それを埋めるためにどのような目標に変えるべきかイメージできる。結果、目標を改める作業が楽になるはずだ。

達成可能な目標にする

達成可能な目標にすることも大切だ。少し頑張れば達成できる目標にすることで、ハードルの高い目標を設定せずに済むだろう。

自分のスキルを見極めながら、達成可能な目標が何か見極めることが大事だ。

シンプルにする

1つの目標に対して内容が複数ある場合は、シンプルな目標にするのも効果的だ。たとえば「1ヶ月以内に〇〇と〇〇の資格をとって、個人の営業売上を前年比の1.5倍にする」という目標だと、達成しなくてはいけないものが複数ある。結果、何から手を付けるべきか分からなくなってしまう。

しかし「個人の営業売上を前年比の1.5倍にする」という目標だけであれば、目指すべきゴールが1つしかないため、行動の迷いを減らせる。そのため、目標達成に向かってアクションをとりやすくなるはずだ。

業務量を減らしてみる

業務量を減らせば、キャパオーバーの状態から解放されて、心身ともに余裕が生まれる可能性がある。結果、パニックゾーンから抜け出すきっかけをつくるのに役立つ。

ちなみに業務量を減らす際は、以下のポイントを抑えるといい。

ツールの活用で業務量を減らせないか考える

ツールを活用して、業務量を減らせないか考えるのも一つの手だ。たとえばAIツールや事務処理用のソフトなど、さまざまなものが挙げられる。

システムを活用することで、自分の業務量を減らしやすくなるだろう。

人に任せてみる

自分で大量の業務を抱え込んでいる場合は、人に任せてみるのも大事だ。

人に任せることができれば業務を振りやすくなり、自分で大量の業務を抱え込まなくて済む。結果、自分の業務量を減らしやすくなるだろう。

リラックスできる時間帯を設けてみる

従業員がリラックスできる時間帯を設けてみるのも大事だ。軽く休憩することで、頭の中が整理されて、パニックゾーンから抜けられる可能性がある。仮眠をとったり、従業員とコミュニケーションをとったりするといいだろう。

業務改善研修に参加する

業務改善研修に参加してみることも一つの手段だ。業務改善とは、自身の業務を全て洗い出した上で「何に時間がかかっているのか」「効率化できる部分はないか」を考える研修だ。

洗い出してみることで自分自身が本当に力を注がなければならない業務に対応できていないことがわかり、時間配分を改めることでパニックに陥ることを避ける効果が期待できる。

パニックゾーンから抜け出すコツ(関係者向け)

ここからは、パニックゾーンに陥っている従業員を抜け出させるために、経営陣や人事・労務などの関係者が、何を行えば良いか紹介する。

従業員を追い詰めすぎない

従業員を追い詰めすぎない理由は、従業員が混乱してしまう機会を減らすためだ。冷静に対処できる状態ができれば、パニックゾーンから抜けるきっかけになる。

なお、従業員を追い詰めすぎない環境をつくる際は、以下のポイントを抑えると良い。

無茶な業務を振らない環境をつくる

無茶な業務を振らない環境をつくれば、従業員が追い詰められる機会は減るだろう。たとえば管理者向けの研修で伝えたり、仕事の指示出しをする従業員に上長から指導したりすることで、追い詰めすぎない環境をつくりやすくなるだろう。

従業員が相談できる場を設ける

従業員が相談できる場を設けるのも効果的だ。相談窓口があれば、周囲の従業員は部下に対して、慎重に接するようになるはずだ。その結果、従業員が追い詰められる機会を失くす上で役立つだろう。

たとえば外部の専門家によるハラスメント対応や、上司との1on1などが相談できる場として該当する。

周囲が立ち位置を教えてあげる

周囲が客観的に、相手へ対して現在の立ち位置を教えれば、我に返って自分の状況が見えてくる。自分の状況が分かれば、冷静さを取り戻して今何をすべきか理解できるかもしれない。

マネジメント方法を改善してみる

今までの部下や部署・チームとは異なるマネジメントをしていくことで効果的な場合もある。本などで学ぶほか、マネジメント研修を受けることで、現状のスキルを把握し、より部下が働きやすい状態をマネジメントできるようになる。

まとめ

パニックゾーンについて解説した。パニックゾーンの中にいるメリットもあれば、デメリットもある。内容は以下の通りだ。

~メリット~

  • 成長のきっかけになる
  • 自分に足りない箇所が分かる
  • 自己解決力の向上につながる

~デメリット~

  • 成長スピードが落ちる
  • 心身ともに滅入ってしまう恐れがある
  • 目的を見失ってしまう

ただ長期的にパニックゾーンの中にいると大きな負担となってしまう。そのため、パニックゾーンから抜け出す術を身につけておくのも大事だ。なおパニックゾーンから抜け出す術として、以下のことが挙げられる。

~当事者向け~

  • 目標設定を改める
  • 業務量を減らしてみる
  • リラックスできる時間帯を設けてみる

~関係者向け~

  • 従業員を追い詰めすぎない
  • 周囲が立ち位置を教えてあげる

上記のことを実践すると、パニックゾーンの中から抜け出しやすくなるはずだ。従業員を混乱させないためにも、パニックゾーンとの付き合い方について会社として力を入れていただければと思う。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • パニックゾーンとは、自分のスキルや能力が全く通用しなくなってしまうゾーンのことを指します。振られたタスクを一つもこなせなかったり、どのように対処すべきか分からなくなったりするのが特徴です。
  • メリットは成長のきっかけになったり、自分に足りない箇所が分かったりすることです。たいしてデメリットは成長スピードが落ちたり、目標を見失ったりする恐れがあることが挙げられます。
  • 当事者向けであれば、目標設定を改め直したり、リラックスできる時間を設けたりするといいでしょう。一方、関係者向けであれば従業員を追い詰めすぎない環境をつくったり、周囲が当事者の立ち位置を教えたりすることが重要だと言えます。
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