リスキルラボ Z世代の概要・特徴を紹介|社員育成のポイントとは【世代の壁を乗り越える】

部下育成・後輩指導研修
更新日:

社員たちの価値観は世代間で異なる。本記事で取り上げる「Z世代」は、それ以前の世代と価値観が違うため、社員教育のときに気を付けなければならない。Z世代のことを理解せずに社員教育を行うと、会社に悪い結果を与えるからだ。

本記事ではZ世代の概要や特徴を紹介しながら、社員育成のポイントを解説する。

あったんです。リスキル。カタログ請求

Z世代とは

Z世代とは、1996年~2015年に生まれた方を指す言葉だ。 Z世代は産まれたときからインターネットが存在しており、インターネット上から情報を集めるのが当たり前になっている。

また、ブランド志向も弱く「自身の価値観に合う」ものを選ぶ傾向が強い。したがって、個性を大事にしている世代だと言える。

ミレニアル世代とZ世代の違い

1つ目は生まれた時代だ。ミレニアル世代は1980年~1995年に生まれた方を指すため、Z世代よりも1つ前の世代だと言える。

2つ目は価値観の違いだ。ミレニアル世代は理想主義の方が多いが、Z世代は現実主義の方が多い。そのためミレニアル世代は、Z世代と比べて体験に対してお金を支払う率が高い。

Z世代の育て方に力を入れるべき理由

Z世代の社員が入社したら、育て方に力を入れた方が良い。ここでは、力を入れるべき理由を解説する。

ジェネレーションギャップへの対策のため

従来通りの指導を行うと、Z世代とのそれ以外の世代の間でジェネレーションギャップが生まれる。なぜなら、Z世代の社員に理解してもらえないからだ。Z世代の常識と、それ以前の世代の常識は異なる。そのため当たり前だと思って指導していたことが、Z世代には当たり前ではないと認識されてしまう。結果、ジェネレーションギャップを生み出す。

ジェネレーションギャップが生まれると意思疎通が難しくなり、チームの仕事が捗らなくなる。その状態を作らないためにも、Z世代を対象とした社員育成に力を入れた方が良い。

退職防止のため

Z世代は今後の会社を担う世代だ。しかしZ世代が次々と退職すると、会社を担う人材がいなくなる。その結果、会社として時代の波についていくのが大変になる。

時代の変化に対応するには、Z世代のような若い世代の力が必要だ。退職させないためにも、Z世代の教育に力を入れるべきだと言える。

Z世代の特徴

ここからはZ世代の特徴を解説していく。

多様性を受け入れる

Z世代は様々な多様性を受け入れる。そのため自身と違う価値観の方を拒絶することは少ない。違う価値観の方とも上手く付き合うのが特徴だ。ただし、別の価値観を強要されるのは嫌がる。

プロセスよりも実力を重視する

Z世代はプロセスよりも成果に着目する。プロセスの内容はともあれ、実力があれば善と考える。結果をシビアに見るのも、Z世代の特徴だ。

やりがいを大事にする

高収入の業務でも、やりがいがなければ就職しない。お金を追い求める方は、それ以前の世代と比べると少ない。収入が低くても、やりがいを感じる業務に就きたいと感じる方が多いのもZ世代の特徴だ。

自己成長を望む

Z世代は自身が生き残ろうと、仕事の傍ら勉強する方が多い。仕事に関するセミナー参加や資格の取得など、自身を磨いていく。これは自身を磨かないと、将来の生活ができないと思う方が増えているためだ。

現代では少子高齢化によって、国内の経済は縮小し、退職後に年金のみで生活を送るのは難しいと言われている。それもあり、Z世代は自己成長する方が多い。

マルチタスクを好む

複数の作業を同時並行で行っていくマルチタスクを好む。Z世代は業務に効率化を求める。そのため1つの業務に注力するのではなく、複数の業務を同時に行うことで作業時間を減らす。タイムイズマネーを意識している世代だと言える。

Z世代社員が会社に求めること

Z世代社員は、会社に様々なことを求めている。ここでは3つに絞って紹介する。

ワークライフバランス

仕事とプライベートのバランスがとりやすい職場を好む。長時間の残業が発生する企業で働きたい社員は少ない。それよりも定時で帰ることができ、自身のプライベートを確保できる職場を好む。残業代が発生しても、会社に時間を捧げたくないと思うのがZ世代の考え方だ。

社会貢献

社員として社会貢献できる企業であることも、Z世代は求める。会社を通じて世間に誇れる活動をしたいと思っている。そのため社会貢献に力を入れている職場は、Z世代社員から指示されやすい。

助け合いの精神

他の社員を蹴落としてでも、出世したいと考えるZ世代は少ない。社員達で協力し合って、業務を進めたいと考える方が多い。よって社内に助け合いの精神があることも、Z世代が求める要件だと言える。

Z世代社員を育てるポイント

Z世代社員を育てるときは、ポイントを抑えておくことが大事だ。最後にZ世代を育てるポイントを5つ紹介する。

相手の価値観を尊重する

Z世代の価値観を尊重することが大切だ。価値観を否定すると、上司と部下の間に溝ができて仕事を進めづらくなるからだ。

例えば、インフルエンサーへの考え方などまったく違うと言われる。
参考記事:インフルエンサーとは?意味とSNSマーケティングの注意点を解説

また、よく言われるのが、Z世代の社員は基本的に怒られることに慣れておらず、面倒ごとに巻き込まれたくないと思うケースが多い。価値観を否定した上司とは距離をとるようになり、上司と部下のコミュニケーションが上手くいかなくなる。

その状態を作らないためにも、相手の価値観を尊重することを忘れてはならない。なお相手の価値観を尊重するときは、以下のことに気を付けると良い。

自身の主観は「私は〇〇だと思う」という形で伝える

相手の意見が自身の考えと違う場合もある。そのときに「私は〇〇だと思う」という形で伝えると良い。この形で話せば部下の価値観を否定している伝え方にならない。よって、部下を傷つけずに済む。

部下の意見・価値観を確認する

部下の意見や価値観を確認する理由は、上司が部下の気持ちを知るためだ。この作業を怠ると、上司は決めつけで話を進めてしまう恐れがある。その状態で話を進めると、部下の気持ちを無視した会話になってしまうかもしれない。結果、部下の価値観を尊重しない状態が生まれてしまう。その状態を防ぐ意味で、部下の意見や価値観を確認する作業は必要だ。

ただし確認するときは、部下が答えやすい環境を作ることが大切だ。たとえば威圧的な態度をとったり、発言内容が出世に響くことを言ったりすると、部下は答えづらくなる。部下がフラットな状態で話せる雰囲気を作れるかがカギになるだろう。

相手に共感する

部下の話を聞いていて、所々気持ちが分かる部分もあると思う。そのときは、共感すると良い。「とても分かるよ」と伝えたり「そうだよね」と相槌を入れたりすれば、部下は上司に共感してもらっていると認識する。結果、相手の価値観を尊重する行為になる。

今までの成功事例を押し付けない

今までの成功事例を押し付けるのも良くない。Z世代から見ると、非効率に見えたり理解できなかったりする恐れがあるからだ。

たとえば20年前に通用した方法でも、Z世代からすると役に立たないと思うケースは多々ある。場合によっては、Z世代の社員から別の方法を提案されるかもしれない。そのときは話を聞くと良い。部下の価値観を尊重する行為になり、上司と良好な関係性を築くのにつながる。

社員ごとで育成方法を変える

Z世代の方は、インターネットを通じて情報を手に入れているケースが多い。テレビのように、同じ番組を見て育った世代ではないため、社員によって身についている価値観や知識は異なる。特にZ世代は人によって価値観が異なるため、社員ごとで教育方法を変えるべきだ。以下のことに注意しながら育成方法を変えていくと、スムーズに社員教育が進むだろう。

社員のスキル

社員が習得しているスキルの状況を把握すると良い。スキルの習得具合によって、育成スピードを変えると、部下もついていくのが楽になるはずだ。

社員の志向

社員の志向によって、実施方法を変えるのも大事だ。実践を多く積ませた方が良い社員もいれば、座学を中心にした方が良いケースもある。どのように育てれば「参加者たちの意欲が高まるか」という視点を持って、育成方法を決めるといいだろう。

業務の目的を伝えながら指導していく

ジェネレーションギャップによって、業務の内容が伝わらない場合がある。それを防ぐには、業務の目的を伝えながら指導することが大切だ。

業務の目的を伝えれば、部下は何のために行っている業務か分かる。すると他の社員の業務を意識し、広い視野で物事を見るクセがつく。そのため、会社にとって良い人材が生まれやすくなる。

適度な距離感をとる

パーソナルスペースに入り込んでほしくないと考えるZ世代も多い。したがって、距離感を詰めすぎてはいけない。適度な距離感をとるときは、以下のことに注意すると良い。

部下のことを全て知ろうとしない

部下のことを全て知ろうとすると、部下への質問が増える。質問攻めされた部下は、上司に鬱陶しさを感じ、パーソナルスペースを侵されている気持ちになる。すると関係性が悪くなってしまう。その感情を持たれないためにも、最低限のことだけを知る程度に抑えた方が良い。

話すことを義務にしない

近くに部下がいても無理に話すことはない。たとえ上司が無言だったとしても、居心地が良いと感じるケースはある。何度も話しかけると部下の業務を邪魔することになり、上司に悪いイメージを持ってしまう。よって、話すことを義務にすべきではない。

まとめて伝えることを意識する

短い間隔で上司から仕事の要件を何度も伝えられると、上司との距離感が近いと感じる。それを防ぐには、まとめて伝えることが大切だ。

緊急度の低い案件であれば、その都度話すのではなく、何個かまとめて伝えると良い。何度も話されている感覚が減り、適度な距離感だと感じやすくなる。

相手の立場に立って距離感をとる

適度な距離感だと感じる基準は、部下によって違う。こまめに話しかける上司が良いと感じる部下もいれば、頻繁に話しかけられるのが嫌と感じる部下もいる。よって、相手の立場に立って距離感をとることも忘れてはならない。

なお相手が望んでいる距離感を知りたいのであれば、部下に聞いてみるといい。上司から聞けば「話しかけられると仕事に支障が出るから嫌です」「昼休みの前に話しかけてくれると嬉しいです」と言った形で、部下の気持ちが聞ける。

上司の勝手な判断で距離感を決めると、部下との関係性が悪くなってしまう。それを防ぐためにも、部下の気持ちを知るべきだ。

まとめ

Z世代には、今までの社員教育は通用しない。なぜなら、一昔前の世代と比べて価値観が異なるからだ。Z世代には、下記の特徴が見られる。

  • 多様性を受け入れる
  • プロセスよりも実力を重視する
  • やりがいを大事にする
  • 自己成長を望む
  • マルチタスクを好む

Z世代の事情を無視した育成は、社員教育に支障をきたす。育て方を間違えると退職者を増やすことになり、会社を担う人材がいなくなる。優秀な人材を育てて、長期的に働いてもらうためにも、Z世代の特徴を把握したうえで育てることが大事だ。

また、Z世代は社内での助け合い精神やワークライフバランスを求める傾向が強く、会社での長時間労働を好む方は少ない。長時間労働や社内での争いを好む社員も少ないため、その辺りに気を付けながら育成するといいだろう。その他にZ世代を育てるときのポイントもあるため紹介する。

  • 相手の価値観を尊重する
  • 今までの成功事例を押し付けない
  • 社員によって育成方法を変える
  • 業務の目的を伝えながら指導していく
  • 適度な距離感をとる

部下育成研修などを受けることで、より上記のスキルを強化することができる。ぜひ検討してほしい。

Z世代と接するときに上記のポイントを抑えておくと、社内教育に悪影響を及ぼすリスクを抑えられる。会社を反映させるには、自身だけではなくZ世代も活躍できる状態にしなければならない。

なかにはZ世代の価値観に違和感を持つ社員もいるかもしれない。しかし、Z世代だからこそ持っているポテンシャルもある。強みを発揮できれば会社の戦力として活躍できるはずだ。それを実現させるためにも、Z世代の教育に力を入れていただきたい。

この記事の監修者
リスキル事務局
社員研修リスキルは一人でも多くの人に人材育成を届けるために、利便性の高い研修サービスを提供しています。検索をすれば、一社で実施する研修、日程が決まっている参加型公開講座eラーニング動画講座などをすぐに見つけ、簡単に申し込みや見積書を作成することができます。「もっと研修を。」がリスキルのミッションです。

関連する研修はこちら

Q&A
  • 1996年~2015年の間に生まれた方々を指します。アメリカで誕生した言葉で、ジェネレーションZと呼ばれる言葉がもとになっています。現実主義の方が多いです。
  • ミレニアル世代は1980年~1995年に生まれた方々を示します。そのため、Z世代の1つ前の世代と言えます。理想主義の方が多く、体験を大切にするのが特徴です。
  • Z世代の社員に対しては、価値観を認めることが大事です。価値観の多様化が進んでいるため、社員によって育て方を変えましょう。その他に今までの成功例を押し付けない指導や、適度な距離感を保ちながら指導することも大事です。
あったんです。リスキル。カタログ請求

TOPへ

研修のお問い合わせはこちら

リスキルの社員研修に関する
お見積り、お問い合わせはこちらから

お電話はこちら

0120-299-194

0120-299-194

電話受付:月〜金 9:00-19:00(土日祝も研修実施)

研修カタログ ダウンロード

250種類の研修一覧や価格・
コースマップを確認できます

カタログダウンロード すぐにダウンロード