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リスキリングラボ 【部下の戦力アップを実現させる】フィードバックとは何か徹底解説

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人材育成のために上司からの助言のときに用いられるのが「フィードバック」だ。部下は上司からのフィードバックを受けながら成長していく。そこでフィードバックの質が重要になる。なぜなら、フィードバックの質が悪いと、部下は業務スキルが身につかず、仕事を覚えるスピードが遅くなるためだ。

成長スピードを速くするには、フィードバックの質を上げて社員が改善しやすい状況をつくってあげることが大事だ。そこで今回は、フィードバックとは何か解説しながら手順やポイントなどを紹介していく。

フィードバックとは

フィードバックとは相手の行動に対して客観的な気付きを伝え、成長を促すことである。第三者視点で伝えることで、自身では発見することが出来なかった課題点や新たな気づきがあり、社員を成長させるためには不可欠だ。ちなみにフィードバックの種類は、2つに分かれる。

ネガティブフィードバック

相手の行動に対して「改善すべき点」を指摘して成長を促すフィードバックを指す。相手の冷静な判断を促す狙いで行うものであるが、相手によっては人格否定だと捉えられてしまうため、言葉づかいには注意が必要だ。

ポジティブフィードバック

相手の行動に対して「良い点」を伝えるフィードバックを指し、良かった点や評価できる点をメインに伝えていく。相手を褒める前向きな内容となるため、高いモチベーションで業務に臨んでもらうことが可能となる。

フィードバックの目的・効果

フィードバックの目的・効果は以下の通りだ。

目標を達成させる

フィードバックを与えることで、社員が設定した目標に向けて正しく行動ができるよう軌道修正を行いながら達成できるよう促す。仮に「1カ月間に10個売り上げる」という目標を設定していた場合、それを達成させるための内容を伝えるイメージだ。進捗状況が芳しくなかったり、仕事の進め方が分からなかったりする社員にとっては、突破口を見つけるきっかけになるはずだ。

社員のモチベーションを上げる

社員にフィードバックを与えることで、仕事に対する意欲の向上を図る。また、それが称賛の言葉であれば、より部下のやる気に火がつくだろう。モチベーションが上がれば、職場の士気が高まり職場環境の改善に役立つ。積極的に業務を進めてもらうためにも、フィードバックは大事だと言える。

上司と部下のギャップを埋める

適宜フィードバックを行うことで、上司と部下の間にコミュニケーションが生まれ、信頼関係をさらに深めることが可能となる。定期的なフィードバックは上司の思い、考えを知ることで、お互いのギャップを埋める目的としてもとても効果的だといえる。

フィードバックの流れ

フィードバックの流れは以下の通りだ。

ステップ①フィードバックの内容を整理する

相手にうまく伝えるためには、抽象的な内容ではなく相手にイメージを持たせるよう具体的に伝えなければならない。社員の脳内を混乱させないためにも、フィードバックをする前に、伝える内容は整理すべきである。

ステップ②フィードバックする

相手に伝わるようフィードバックしていくことで、相手により理解してもらうことが可能となる。フィードバックの手法には複数あるが、その中で今回は下記3つを紹介する。

SBI型

社員の状況・行動について言及してから、質問を投げかける形でフィードバックすることだ。以下の流れでフィードバックを行う。

対象の状況・行動を伝える

これから行うフィードバックが、どのような状況・行動のときに関する内容か伝える。たとえば「〇〇の業務を行っていたときの××さんの行動が」と言った形で話す。部下に当時の状況を思い出してもらう感覚で伝えるといいだろう。

行動に対する意見を伝える

「〇〇さんが行っていた行動は、△△のように思ったけど」といった感覚で、自身の意見を伝える。

自身が発言した意見に対してどんな考えを持っているか聞く

自分の意見に対して、どのような考えを持っているのか社員に聞く。威圧的な態度をとると社員が答えなくなる恐れがあるため、感情的にならないことが大事だ。

サンドイッチ型

サンドイッチ型の特徴は2回褒めることだ。以下の流れで進めていく。

褒める

社員のどういった時に、どういった行動が良かったのかを伝える。

改善点の指摘

どんな影響(ミス)が起きたのか、またその状況からの改善点を伝える。

再度、褒める

再度社員の行動で良かった点を褒める。ただし1回目と同じ内容を伝えると説得力に欠けてしまうため、違う視点で褒めることが大事だ。

初めと終わりのポジティブフィードバックで間のネガティブフィードバックを挟んでいる状態になっているため、サンドイッチ型と呼ばれている。

ペンドルトン型

ペンドルトン型の特徴は部下に考えさせる機会を設け、自分事として物事を捉えてもらうフィードバック手法だ。以下の5段階で行っていく。

状況の確認をする

対象の行動に対して、状況確認を行う。「昨日の午前11時に△△の業務をしていたよね」「先週金曜日の帰宅前に〇〇を行っていたよね」というように、日時や曜日を伝えると認識してもらいやすい。

良かった点について

はじめに良かった点を伝える。その後、部下にも自身の何が良かったのかを聞く。

改善点について

改善点についても、はじめに上司が伝える。その後、他の改善点がないか部下に聞いて改善点を洗い出す。

どうすれば良くなるか考えてもらう

今までの話を踏まえて、どうすれば良くなるか部下に考えてもらう。改善点が多く出た場合は、重要度が高い内容について話す。

しかし自分で考えるのが苦手な部下もいるため、そこで大事なのが上司のアシストだ。部下が答えたことに対して、「この場合どう思う」と聞いてみたり、「〇〇を意識したら××にならないかな」といった、ヒントを与えるといい。解決策が浮かんで良いアイデアが誕生しやすくなるだろう。

話の内容をまとめる

今までの話をまとめて、部下がやるべき内容を確認する。部下が理解できていない箇所があった場合は話の内容をかみ砕いたり分かりやすい言葉に置き換えたりして、相手の理解を深めてもらうことを意識するといいだろう。

ステップ③社員からの質問を受ける

不明点があるものの、自ら質問できない社員もいる。よってフィードバックをした後は、社員からの質問を受ける時間をとった方がいい。不明点を放置していると、業務に支障をきたす場合があるため、部下が仕事中に困らないためにも、質問させる時間を設けるべきだ。

フィードバックのポイント

最後にフィードバックのポイントを紹介する。

極力早いタイミングで伝える

遠い過去の行動についてフィードバックをされても、相手は覚えておらず実のある学びにならない。そのため、常にコミュニケーションを取れる環境を作り、できるだけ相手の行動から時間が経っていないタイミングでフィードバックすることが大事だ。

分かりやすく伝える

フィードバックをしても、部下に内容が伝わなければ意味がない。フィードバックの内容を理解してもらうために、分かりやすく伝えることが大事だ。なお伝えるときは、以下のことを意識するといい。

数字を活用する

数字を活用しながら伝えると、社員はイメージしやすい。たとえば「営業成績が良かった」という内容の場合、「10月の営業成績は前年同月比と比べて、〇%上がっていた」と伝えた方が理解しやすい。

自社の事例を盛り込んで話す

たとえば「××商社から〇〇を改善して欲しいと言われた」「〇〇部では××が起こってしまった」という形で、事例を盛り込むのもフィードバックの内容を分かりやすくするコツだ。自社で起こった内容であるため理解しやすい。

社員の理解度によって話し方を変える

たとえ同じテーマのフィードバックでも、社員の理解度によって話し方を変えた方がいい。それを実現させるには、部下の目線に立つことが大事だ。

仮に社歴が長い社員であれば、社内の状況を知っている人間であるため、そこまで気を付けなくていいだろう。しかし新入社員の場合、社歴が長い社員と比べると知らないことが多い。したがって言葉をかみ砕いたり、置き換えたりしながら話すことが必要になる。

部下の話を聞いてあげる

フィードバックに対して意見を言う部下もいるだろう。そのときは一旦、部下の話を受け入れることが大事だ。本来相手の行動の軌道修正のためのフィードバックが、一方的に否定すると言い合いになってしまい、うまく進まなくなる恐れがある。予定通りに進めるためにも、部下の話を聞きながら自分の意見を伝えていくべきだ。

主観を盛り込まない

何となく「仕事ができていない」と伝えても「何ができていないのか」が理解してもらえない。説得力のあるフィードバックをするには、客観的事実に基づいて伝えることが大事だ。たとえば「〇〇の作業が抜けているから仕事ができていない」であれば、部下は何ができていないかイメージしやすい。質の高いフィードバックを実現させるために大事だ。

無理な要求をしない

実現が不可能な無理な要求をするのも良くない。社員に負担を与えるだけではなく、仕事のモチベーションをなくす原因になってしまう。社員に働き続けてもらう意味でも、頑張れば実現が可能なことを伝えるべきだ。

しかし無意識で、無理な要求をしてしまう場合もある。それを防ぐには、社員のレベル感を把握しておくことが大事だ。各社員の業務スキルは異なるため、その違いが把握できていれば、無理な要求をすることもなくなるだろう。よって、日頃から社員の状況を知っておくことが大事だ。

信頼関係を築いた上でフィードバックを行う

フィードバックを行っても、お互いの間に信頼関係がなければ、受け手の感じ取り方は変わってくる。信頼のない上司からの指摘より、信頼のある上司からの指摘のほうが、「自分のために伝えてくれている。」と感じ、受け入れやすい。そのため、信頼関係を築いた上でフィードバックを行うことが大事だ。ちなみに信頼関係を築きたいのであれば、普段から以下のことを実践した方がいい。

自己開示をする

自分の素性を隠した状態で話すと、部下からの信頼を失ってしまう恐れがある。自己開示をせずに接すると、部下も同じ状況になってしまうかもしれない。そのため、普段から自己開示をしておくことが大事だ。

普段から部下の相談にのる

仕事中に部下から相談されることもあるだろう。そのとき相談に乗らない上司は、部下からの信頼を失う。わずかな時間でも相談に乗ってあげることが大事だ。繰り返し相談に乗ると、部下とのコミュニケーションが多くなり、信頼関係を築くのも楽になるだろう。

まとめ

自分のことを全て理解した上で、仕事に取り組むのは不可能だ。他の社員から指摘してもらって、初めて気付けるケースもある。そのためフィードバックは必要だ。しかしフィードバックの仕方が下手だと部下は成長しない。したがってフィードバックの質が重要になる。

フィードバックの質が良ければ、部下は言われたことを吸収しやすくなり、戦力アップが期待できるだろう。ちなみにフィードバックの流れは、以下の通りだ。

  • ステップ①フィードバックの内容を整理する
  • ステップ②フィードバックする
  • ステップ③社員からの質問を受ける

①フィードバックの内容を整理する方法

優先順位をつけて内容を整理する。優先順位が高いものからフィードバックの中に盛り込んでいけば、必然的に優先順位が低い内容は除外される。よって、整理するのも楽になるだろう。

②質の高いフィードバックをする方法

状況に応じて「SBI型」と「サンドイッチ型」、「ペンドルトン型」の3種類あるフィードバックの手法を使い分けることが大切だ。また、常に部下とのコミュニケーションを取りながら、社員それぞれのレベルを知ることも重要である。そして、下記のポイントも抑えておくとより質の高いフィードバックを与えられるだろう。

  • 極力早いタイミングで伝える
  • 分かりやすく伝える
  • 部下の話を聞いてあげる
  • 主観を盛り込まない
  • 無理な要求をしない
  • 信頼関係を築いた上でフィードバックを行う

③社員が質問しやすい環境づくりを行う方法

上司自身が自己開示を行い、部下の相談に乗ることで、常にコミュニケーションを取る機会が必然的に増えるため、信頼関係が築きやすく、部下も質問しやすくなる。また、上司が気付きを伝えた後は、上司から社員に不明点がないか確かめるのも忘れてはならない。

社員の視点に立って行わなければ、フィードバックの効果は発揮されない。そのため、相手目線に立って行うことが大事だ。ぜひネガティブフィードバックとポジティブフィードバックを使い分けながら、進めていただければと思う。

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Q&A
  • フィードバックとは相手の行動に対して客観的な気付きを伝え、成長を促すことです。適宜フィードバックを与えることで、目標達成までの軌道修正を行うことを目的としています。
  • フィードバックの手法として「SBI型」「サンドイッチ型」「ペンドルトン型」などが存在しますが、基本の流れは伝えるべき内容を整理した後にフィードバックを行い、最後に相手からの質問を受ける形になります。なお相手にフィードバックする際には、抽象的な内容ではなく相手にイメージを持たせるよう具体的に伝えることがポイントです。
  • 対象者の視点に立つことが大事です。分かりやすく伝えたり、実現可能な要求をすることが重要と言えます。その他に信頼関係を築いてフィードバックを行ったり、気付いた段階で伝えることも忘れてはいけません。

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