リスキルラボ 【研修担当向け】新入社員研修の内容を決めるステップとは? 特殊な15個の事例も紹介

新入社員研修
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新入社員研修はもっともポピュラーな研修だ。ほとんどすべての企業で何らかの形で行われているだろう。

しかし研修を実施したからといって、効果が出るとは限らない。効果を出すには研修内容の決め方や選び方が大事だ。これは研修内容を社内で決めるにしろ、外注するにしろ変わらない。

このページでは、新入社員研修における研修内容の立て方を紹介する。本記事の終盤には15個の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。

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新入社員研修の目的を再確認

新入社員研修の目的は、社会人として必要なスキル・マインドを身につけさせるためだ。

学生気分が抜けないまま働かせてしまうと、任された仕事に対して責任を持たなかったり、その日の気分で仕事の質が変わったりなどして、会社に貢献しないばかりか、損失が発生する可能性もある。

学生時代の考え方から切り替え、社会人としての自覚を芽生えさせ、やる気スイッチを入れることが大事だ。そのスイッチを入れるための手段として、新入社員研修は有用なものだと言えるだろう。

新入社員研修の例を見る前に、研修内容の立て方を覚えておこう

新入社員研修の例をそのまま真似ても、研修内容の立て方に関する知識がないと研修を成功させるのは難しい。

なぜなら参加者の状況や会社が抱えている問題によって、最適なプログラムが違うからだ。研修内容を立てる時は、これらの方法をおすすめする。

ステップ① 社内でヒアリングを行う

自分たちで決めてしまっても概ね問題はないが、可能であれば社内でヒアリングをした方がいい。

「新入社員の上司が何を求めているのか?」「職場にどのような悩みがあるのか?」などのヒアリングをしよう。現場の声を研修内容に反映させれば、社内で新人の活躍余地がさらに広がっていくはずだ。

また昨年の新入社員に、昨年実施した研修のフィードバックをもらうのも、研修内容を立てる時の参考になる。良かった点・悪かった点を確認して、今後の研修に反映させよう。

ステップ② 現在のスキル地点からのギャップを探る

仮に10段階のうち7段階までできているのであれば、8~10段階の部分が不足していると分かる。

効果的な研修内容を組むときは、ギャップの部分を把握できるよう以下の方法を使って可視化するといいだろう。

  • 持っているスキルが100%のうち何%まで満たしているか知り、不足分を把握する
  • 会社側が新入社員に対して今後、どのようなスキルを得てほしいのか聞いてギャップを知る
  • 新入社員にスキル達成状況を「〇%」と表してもらったものを上司に共有し、会社が求めるスキルと、どのくらいギャップがあるか示してもらう

ステップ③新入社員研修の目的を具体的に決める

目的を具体的に決める理由は、研修の中身がぶれないようにするためだ。ぶれると研修の効果が薄れてしまい、時間の無駄になってしまう。

目的を具体的に決めれば、研修のテーマが明確になるのでパフォーマンスを発揮することにつながる。

たとえば「参加者にどんなスキルを身につけてほしいか?」「研修が終わった後に、どんな行動をとってほしいか?」などの目的を決めれば、最適な研修内容を見つけやすくなるだろう。

以下にて例を紹介する。

  • 例1.新人の学生気分が抜けずに集中して仕事をしていない。修正に時間がかかった場合。
    →マナーなどのスキル面よりも意識面を強化し、社会人になったことを強く意識してもらおう。

  • 例2.仕事で分からないことを上司に聞かない。二度手間となった場合。
    →専門的なスキルよりも、報連相をしたりコミュニケーションをとったりする大切さを伝える。

ステップ④ギャップを埋める内容を考える

上述したのを例に出すと、残り3段階分のスキルを埋めるための研修内容をどうするか考えるイメージだ。ちなみに研修内容を決める方法は、大きく2パターンある。

社内でやる

社内で研修内容を決める方法だ。過去に行われた研修に携わっていた方がいれば、意見を参考にするといいだろう。

ゼロから組むとなかなかに骨が折れるため、ある程度過去の経験則に頼りたい。

外注する

外注して研修内容を相談方法もある。

新人研修は研修業者の多くが実施している最もベーシックな研修だ。どの研修会社であっても一定以上の知見はある。いくつかの企業にギャップや目標を相談して、研修内容を構築してもらうのは良い手段だ。

もっともベーシックであるため、どの研修会社でも大きく差はでないのが、新人研修だ。とりあえずいくつか問い合わせや見積もりを取って、感覚があった企業に依頼するのが良い。

新入社員研修には様々な形式の事例がある

新入社員研修の形式も成果を上げるためには重要視したい。ここでは形式を5種類紹介する。

①座学型

学校の教室で行われる授業のように、講師の話を聞きながら学ぶ研修だ。参加者は座って聞くのみで、講師がメインで話しているのが特徴だ。

一部は取り入れるべきだが、1日中これはおすすめしない。

②グループワーク型

グループで様々なものに取り組みながら、仕事へ活かせるスキルを見つける研修だ。数人で作業に取り組むため、必然的に参加者同士で話すことになる。

しかも全員参加型なので、参加者が取り残されることもない。気軽に交流を深められる形式と言えるだろう。

③ロールプレイング型

ロールプレイングを交えながら、スキルを磨いていく研修だ。様々なシチュエーションが用意されているので、疑似体験をさせながらスキルを磨いてほしいと思う企業にピッタリだ。

しかしロールプレイング型の研修だと緊張して実践できない方もいる。その場合は、運営側で新入社員たちがやりやすい環境を作る必要がある。手間暇はかかるが効果的な研修になるだろう。

④レクリェーション型

ゲームをしながらスキルを身に着けていく研修で、個人戦の場合もあれば団体戦の場合もある。基本的に楽しみながら参加できるのが特徴だ。

ボードゲームやスポーツなど、様々なゲームで実施できる。とにかく新入社員同士がコミュニケーションをとってほしい企業におすすめだ。

⑤ケーススタディ型

実際の事例を用いて、どうすべきか考える研修だ。身近に感じる事例を出して、参加者に考えてもらおう。

他人事だと思われないよう、参加者に該当しそうな内容を、事例として持ち出すといいだろう。

一般的な新入社員研修のプログラム例

ここからは一般的な新入社員研修に使われるプログラム例を5つ紹介する。プログラムは、常にゴールを意識して決めることが大事だ。

たとえば、内定期間に報連相ができなかった場合は「報連相研修」に時間を使う。

内定式が始まる直前に到着する新入社員が多かった場合は、「営業スキル系の研修」で基礎をかためて、時間に対する考え方を身に着けていく。という形だ。

このことを意識しながら、プログラム例を見ていただきたい。

社会人としての自覚を持ってもらうためのプログラム

学生と社会人との違いや、社会におけるルール、ビジネスマナーなどのスキルを身に着ける。

社会人としての自覚を持ってもらうと同時に、社会人として働くときに必要とされる基礎知識を身に着けられるのが特徴だ。

例.

  • 社会の常識を知る研修
  • コンプライアンスを考える研修

職場での立ち振る舞い方を学ぶプログラム

仕事の進め方や報連相の仕方、上司との接し方など職場での行動を身に着ける。職場でどのような行動をとるべきか覚えさせたい企業に向いている。

例.

  • 報連相の仕方を身に着ける研修
  • 社内外での言葉遣いについて学ぶ研修

チームビルディングに関するプログラム

チームの目標を達成するための行動やコミュニケーションスキルなど、チームビルディングに関することを習う。

チームで働く時に必要なスキルを、身に着けてほしい企業にピッタリだ。

例.

  • 社内でのコミュニケーションスキルを身に着ける研修
  • チームワークについて考える研修

自社について知ってもらうためのプログラム

自社の信念や特徴、取り扱っている商品などを知ってもらうためのプログラムもある。

新入社員に自社のことを知ってもらいたい企業だけではなく、自社のことを説明する機会が多い新入社員に対して開くのもいいだろう。

たとえば営業職の場合、顧客に対して自社の取り扱っている商品や、どんな会社か説明する機会が多い。このように仕事で役立ててもらいたいときにも役立つ研修と言える。

例.

  • 会社の歴史・事業概要を知るための研修
  • 会社のコストについて知る研修

ロールプレイングのプログラム

ロールプレイングのプログラムもある。繰り返し行って何度も修正すれば、スキルアップにつながる。

座学だけでスキルを上げるのが厳しい場合は、この形式を採用した方がいいだろう。

例.

  • 電話応対のロールプレイング
  • 名刺交換のロールプレイング

【最後に】特殊な新入社員研修の事例を15個紹介

最後に参考までに新入社員研修で行われている特殊な事例を15個紹介する。通常の研修をどう考えても自社が目指すところとのギャップが埋まらない場合、導入を考えてみて欲しい。

※ 頑張って入れる必要はない。通常の研修だとギャップが埋まらない場合に利用したい

①インプロ研修

即興劇を演じながら、チームワークなどを鍛える研修だ。1日で終わる研修もあれば、数カ月間かけるパターンもある。

集中力や行動力など、仕事上で必要なスキルを磨きたい企業におすすめだ。

②無人島研修

複数人で協力しながら、無人島生活を送る研修だ。電化製品の使用は禁止となっており、その場にあるものを使って生活を送らなければいけない。

チームワークと同時に、発想力を磨ける研修になっている。

③ラフティング研修

6~8人でゴムボートに乗って、川下りをする研修だ。ラフティングはパドルと呼ばれる道具で漕ぎながら、前進しなければいけない。そのため、メンバー同士で呼吸を合わせながら漕げるかが大事だ。

メンバーの動きを見ながら行動する大切さを、身につけさせたい企業にいいだろう。

④農村体験研修

農村での生活を送りながら、様々な気付きを得られる。農村に住んでいる方からフィードバックをもらえるため、自分では発見できなかった気付きを得られるチャンスがある。

非日常的な体験ができるカリキュラムも用意してあるので、普段とは違う研修を実施させたい企業におすすめだ。

⑤漫才研修

新入社員同士でコンビを組んで、即行で漫才をする研修だ。ネタの内容から話の構成まで、全て自分たちで決めなければいけない。

コミュニケーション能力や話の伝え方などを鍛えたい企業にピッタリだろう。

⑥ハイテク研修

チームで15キロの道のりを歩く研修だ。地図や定規・タコ糸を元にチェックポイントを通過しながらゴールを目指さなければいけない。

体力や精神力が必要となるため、忍耐を鍛えるのに最適だ。

⑦ヒッチハイク研修

ヒッチハイクのみでゴールを目指す研修だ。財布と携帯電話は没収されるため、コミュニケーション能力や交渉力を活かして、目的地まで行かなければならない。

度胸が身に着く研修と言えそうだ。

⑧自衛隊研修

泊まり込みで、自衛隊体験ができる研修もある。行進をしたり戦車に乗ったりなど、様々なカリキュラムが用意されている。

サバイバル体験をさせたい企業に、おすすめだ。

⑨お寺合宿研修

お寺で合宿をしながら、心身ともに鍛える研修だ。寺の中を清掃したり、精進料理を食べたりすることで、所作や動作など磨いていく。

社会人としての立ち振る舞い方を鍛えられる研修と言えるだろう。

⑩登山研修

複数人で山を登る研修もある。チームメンバーのことを考えながら登るためチームワークの大切さを感じることができるはずだ。

場所によっては「登山研修所」と呼ばれる施設があるので、活用するといいだろう。

⑪暗闇研修

何も見えない暗闇の中で、メンバーと一緒に作業する研修だ。メンバー同士で声を掛け合う場面が多いので、チームビルディングに役立つ。

さらに視覚障害者の状況を理解できる研修でもあるので、視覚障害者の方と接するときも優しい気持ちを持てるはずだ。

⑫社長のかばん持ち

社長のかばん持ちとして、1日同行する研修だ。交流を深めるだけではなく、自社の価値観や理念などを聞くのも目的となっている。

さらに社長が、どのようなスピードで動いているかも感じられる。そのため、社長のスピード感を新入社員に見せたい企業にもピッタリだ。

⑬男性向けの身だしなみ研修

男性の爪や鼻毛など体の身だしなみを整える研修だ。相手に好印象を与える身だしなみを学んだり、各個人に合ったイメージアップの仕方を教わったりする。

とくに、社外の方と会う機会が多い営業職などに役立つだろう。

⑭チャンバラ合戦

チャンバラ合戦をしながら、チームビルディングを意識できる研修だ。試合の前にはチームごとで作戦会議が行われ、メンバーに対する伝え方や戦略の立て方などを知れる。

しかも試合中は味方チームのメンバーとやり取りするため、報連相も意識しなければならない。よって業務に必要な要素が詰まっている研修と言えるだろう。

⑮ガムとり清掃活動

ロッテで行われているボランティア研修で、ヘラやオイルを持参し道端に落ちているガムを拾う活動だ。

ポイ捨ての防止だけではなく、新入社員の責任感向上、会社のブランドアップなど様々な目的で行われている研修だ。

まとめ

新入社員研修を実施する時は、以下のことを意識しながらプログラムを立てよう。

  • 社内でヒアリングを行う
  • 新入社員研修の目的を具体的に決める
  • 現在のスキル地点からのギャップを探る
  • ギャップを埋める内容を考える

上記を意識すれば余計なプログラムを盛り込まなくなるので、パフォーマンスが高い新入社員研修を実施できるはずだ。自社でプログラムを立てられない場合は、外注してもいいだろう。

また、今回紹介した新入社員研修の事例についても確認しておこう。

  • ①インプロ研修
  • ②無人島研修
  • ③ラフティング研修
  • ④農村体験研修
  • ⑤漫才研修
  • ⑥ハイテク研修
  • ⑦ヒッチハイク研修
  • ⑧自衛隊研修
  • ⑨お寺合宿研修
  • ⑩登山研修
  • ⑪暗闇研修
  • ⑫社長のかばん持ち
  • ⑬男性向けの身だしなみ研修
  • ⑭チャンバラ合戦
  • ⑮ガムとり清掃活動

ひとくちに新入社員研修と言っても、内容は様々だ。本記事で紹介した事例を参考にしながら、新入社員研修の内容を決めていただければと思う。

この記事の監修者
リスキル事務局
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